目の基準がギリギリでパイロットを目指すリスク
いつも楽しく拝見させていただいてます。
今年、25歳で崇城の研究制度を考えています。
現状をお伝えしますと
・視力メガネの屈折度左−6右−4程度と採用試験においては厳しい可能性がある
・親から研究生としてパイロットを目指す理解を得られている
視力が悪くてパイロットになれるか分からない将来への不安と目が悪いというリスクを前もって抱えているにも関わらず親にお金を出させるのは甘えではないかとついつい考えてしまいます。(受かってから考えろは重々承知です)
パイロットの夢を諦めきれない自分と目が悪いというリスクに一生懸命働いてくれた親にお金を出させることに躊躇してしまう自分がいます。
質問
パイロットである管理者様のお子様がこのような状況でしたらどのような判断(諦めろ等)やアドバイスをしますでしょうか?
お忙しいと存じますが、率直なご意見をお伺いしたいです。
回答
ご質問ありがとうございます。
視力ですか、悩ましいですね。
かく言う僕も歳と共にどんどん目が悪くなってきて、夜なんかは小さい文字が見えなくなってきました。
さて、視力というリスクを抱えたままコスト(学費)を払うことについて、一概に言えることでないので難しいですが、僕が子供にアドバイスするならという目線で考えてみます。
まず君の屈折度左−6右−4程度というのがどれくらいのリスクなのか注目してみましょう。
まずは航空大学では…と調べてみたところで驚いたのですが、具体的な基準は無くなったようですね。
遠見視力:各眼が、裸眼または矯正視力で1.0以上あること。
但し、矯正視力の場合は、各レンズの屈折度が-4.5~+2.0ジオプトリー以内であること。
とあったものが令和7年度の募集要項では
身体検査については、第1種航空身体検査基準を踏まえて※身体検査を行い、身
体検査の結果及び第一次試験の結果を総合的に勘案し判定します。第1種航空身体検査基準については航空法施行規則第61条の2を確認してください。電子政府の総合窓口の法令検索からアクセスできます。
と変わっています。当の航空身体検査基準はというと、
+-8ジオプトリーとされています。
一方で自社養成はどうでしょうか。
まずはJALから
-6~+2となっていますね。
-6~+5ですね。
つまり君の左−6右−4程度でANAやJALの自社養成の応募資格を満たしている訳で、それであればリスクテイクとして許容してもいいのではないかなと思います。
国の基準は+-8なので、-6というのは今後悪くなることに対するバッファというわけでしょう。
しかしエアライン受験までに-6よりも悪化させない努力は絶対不可欠だとも思います。この辺は信頼できる眼科医に相談した方がいいでしょう。
また親にお金を出させることに対してですが、これは各家庭の経済状況によるのかなと思います。
親の退職後の生活資金が足りなくなるようであれば目の話以前に親にお金を出させるべきではなく、親から借りてパイロットになったら毎月返すとか(そうしている人はちょいちょいいます)、パイロット訓練ローンを使うという手も検討できるでしょう。
逆に親のお金に余裕があるのであれば思い切り甘えればいいと思います。
またはその折衷案でもいいでしょう。
そんな感じでしょうか。
ちなみに僕が自分の子供にライセンスを取得させるとすれば…『半分はパイロットになったら返してね』でいいのかなと思いました。