2010年 JALはなぜ潰れたのか？その２
ここではJALが経営破綻に陥った原因を、もう少し深く考察してみる。
ここでもやはり全日空と日本航空の比較をしてみる。
両者のバランスシート（貸借対照表）を2003年のもと、2008年のもので比べてみる。
細かいところはおいておいて、感覚的に把握できるように簡単な図にしてみたものだ。
JALとANAを比べて、各年度においてバランスシートの形には大差がない。実は大差がないんだ。
ただし、2003年から2008年において、ANAは利益を上げてきた分自己資本が大きくなっている。
また、負債に注目すると、流動負債が増えて固定負債が減っている。これは銀行が焦って短期でしか貸してくれなかったことを示す。ここが返せなくなって破綻した。
ちなみに、この財務解析の手法は國貞 克則さんの『財務3表一体分析法』、及び『財務3表一体分析法』という本を参考にしている。この本は非常にいい本だ。自分は理系出身だが、この本を読んで財務諸表についてざっくりと理解できた。
次は全日空と日本航空で国内線と国際線の旅客数の比較を行う。