パイロットとして世界を変えることはできますか?

先日、大学を卒業し、二回目の就職活動を行っている者です。
学生時代は体育会の活動に励んでいました。
大学3年の12月から始めた一回目の就職活動は、パイロット一本で行いました。
その理由としては、何が何でもパイロットになる、と意気込んでいたこともありますが、体育会の活動がかなり忙しく、就職活動の時間をうまく取れなかったことも重なり、そうせざるを得なかったためです。(無論、部活、就職活動、航大の勉強、の三つを並立する能力がなかった私が悪いのですが。。。 )
それでも、昨年は3社あった自社養成パイロットの選考、夏の航大受験、いずれも残念な結果に終わりました。
自分の努力不足だということは自覚していたため、もう一年しっかり頑張ろうと決め、現在必死にもがいている最中です。
ただ今年は、パイロットのみではなく、他の業界、職種にも視野を広げてみようと思い、航大の勉強をしつつ、就職活動をしています。
すると、就職活動をしていく内に、パイロット以外にも魅力的な仕事は多く存在することに気付きました。
それはそれでいいことだと思いますが、逆にパイロットの魅力がどんどん薄れていっています。
部活を引退し、大学を卒業、既卒となり、自分と見つめあう時間がたっぷりできた今、自分はパイロットになって何がしたいのかわからなくなってきました。
ただ漠然とパイロットになりたい、というだけだったような気がしています。
最近の私は、「世界を変える」「社会に影響を与える」、すごくアバウトですが、それが可能な仕事をしたいと思うようになりました。
そこで、管理人様に質問です。
パイロットとして、どう世界を変えられますか?どう社会に影響を与えられますか?
すごくざっくりした質問だと思いますが、もしよろしければお答えください。
By かいじゅうさん
回答
かいじゅうさん、ご質問ありがとうございます。
とてもいい質問だと思います。僕も学生時代に全く同じことを考えていました。
もちろん、どの程度のインパクトを世界に与えたいのかにもよると思いますが、パイロットというのはそういう仕事ではないと思います。
なぜならば、「飛行機をA点からB点まで安全に航行させる」という非常に明確なミッションを遂行することがパイロットの仕事だからです。
そして、そのミッションというのが簡単なことではなく、常に勉強や情報収集、技術を磨いていかなければなりません。
エンジンが壊れた時にどうすればいいのか分からなくなってしまうようなパイロットが、「自分は世界を変えます」と意気込んだところで、いいからまずは勉強してくれという話になります。
しかし、それは程度の問題もあると思います。
例えば、スティーブジョブズのように、新たなものを生み出して(?)人の生活を変えてしまうようなことはパイロットの仕事ではありませんが、パイロットとしての目線から「こんなシステムにした方がいいんじゃない?」とボーイング社などと協力して飛行機を開発することはできるでしょう。
また日本の飛行の設定方式なども、パイロットとしての見地から意見を言って変えることもできると思います。もちろん、両者ともそんな立場に立てることは大変だと思いますが。
他にも社会に影響という意味では、できることは多々あります。
パイロットになりたい子供たちはたくさんいるし、彼ら彼女らに話をしてあげることも立派なことだと思うし、会社という枠を外してしまえばもっと多くのことができるでしょう。
しかし、どれも「イノベーションを起こす」とか、そんなレベルの話ではないでしょう。
まあそもそも、そんな人は自分で会社を作ってしまったりするのでしょうが。
また、パイロットであることに捕われてしまう必要はないと思います。もちろん、会社の規定にもよりますが、僕の海外の友人でパイロットと医者を兼業している強者がいます。
他にも、僕の先輩ではパイロットをやりながら大学で研究をしていた人もいました。
彼らならば、世界に衝撃を与えるようなことができるかもしれませんね。
などなど、選択肢はもっとあります。
長くなってしまいましたが、そんなとこでしょうか。
余計に混乱させたかもしれませんが、悔いのない就職活動をして下さい。