このコメントに就活時代を思い出しましたので紹介します。

2014-02-26

こんにちは。以前、外資系エアラインへの就職に関して質問したAirbus A340です。

前回は的確な回答を下さりありがとうございました。力強いアドバイスに背中を押された気がします。

今回は一転して暢気な(?)質問です。

管理人様はこれまでにどの機種に乗務しましたか?現在乗務されている飛行機も併せて教えて下さい。

代わって、このブログの読者の一人であることを光栄に思います。

これを読んでいる人は皆きっと、空を飛ぶという究極の目標で繋がっています。ここに寄せられる質問を読む限り、この読者の皆さんは僕にとって最大の戦友であり、良きライバルです。勿論一読者の僕にはここに書く人々を代表する資格などないことは承知していますが、でっかい目標をもつ僕らを出会わせて下さった管理人様に感謝します。

これからもずっと見守っていて下さい。なりふりかまわずやり遂げて絶対に空を飛んで管理人様に恩返しします。

By A340さん

回答

A340さん、ご質問ありがとうございます。
してくれた質問より、後半の君の熱い言葉にぐっときました。ありがとう。

さて先に質問に答えておきましょう。

僕はまだ一機種しか乗務したことがなく、ボーイングの737型機です。
よく冗談で古いものに厚化粧をしたような飛行機だと言われていますが、飛行機らしい飛行機で僕は気に入っています。

最新のハイテク飛行機は操縦系統もコンピューターとしても非常に高性能で、何かトラブルがあった時には自分で診断をしてくれて、それをディスプレイに映してパイロットに教えてくれます。おまけに応急処置まで勝手にやってくれます。

しかし737型機では自分で紙のチェックリストを開いて、一つ一つスイッチを操作していかなければなりません。
また操縦に関しても最新の飛行機は簡単(?)で、スピードがほしい時にはパワーをたしてやればスピードがそのまま増えてくれますが、この飛行機はパワーを足すとピッチが上がってしまい、放っておけば高度が上がっていってしまいます。だからパワーを足したら頭を抑えてあげないといけない、手のかかる飛行機だと言えます。

しかし飛行機というのは基本はそういう動きをするもので、そういう意味で飛行機らしい飛行機だと思います。
来年には別の飛行機への移行が決まっていますが、それについてはまたブログのネタにとっておきましょう。

さて、君がライバル達に対して感じていることですが、
僕がパイロット試験を受けていた時にも同じようなことを思いました。

僕も試験会場ではいろんな人と出会いました。

こいつはすごいなって思った人がたくさんいるし、こいつは気に入らないなってやつももちろんいます。

でも多くの人はパイロットになるという夢に対して本気で向かっていて、ライバルとして手強いなと思いながらもお互いに励まし合ったりして、本当に濃い期間でした。

その時にできた友人で未だに連絡を取り合っている人もいます。

自分は最終試験で落ちたのに、受かった僕に対して頑張れよと言ってくれたことに非常に感動したことを思い出しました。

ちなみにそいつは今自衛隊で潜水艦のパイロットになっています。

彼と試験後に帰りの飛行機を待つ間に羽田空港の展望デッキで「俺は昔から船乗りになりたかったんだよなー、でもそれがいつの間にか空にいっちゃったよ」なんて冗談まじりに話していたのを今でも覚えています。

もちろん彼もその後簡単に潜水艦にいけたわけではなく、自衛隊に入隊して一生懸命努力し、その結果潜水艦の操縦士の適性を見いだされてそっちにいけたということでした。

本当にすごいやつでした。今でも強力なライバルであり、いい仲間だと思っています。

君もこれから先試験に臨んでいくのだと思いますが、いい出会いをしてほしい。

そして夢をつかみ取って下さい。