AIM: Aeronautical Information Manual

2011-02-18

AIMって知っているかな?おそらくかなりマニアックな人しか知らないんじゃないかな?前回これの話がでてきたので紹介しておこう。


これは一言で言うと、『パイロットによるパイロットのための運航に関する情報誌』かな。年に二回改定される。

別にパイロットになるために読んでおかないといけないというものではない。実際僕もこんなものがあるなんて知らなかった。まあ、趣味の世界だ。ただ、役に立つ情報満載だ。まあ現役のパイロットでも読んでいるんだから当たり前だが。

構成は1章から12章まであって、飛行場の施設、空のルール、空港への進入の仕方、緊急時の操作、気象について、航空法等が載ってる。

その中でも僕が面白いと思うのは、『ルールオブサム』ってやつだ。

パイロットは上空で複雑な計算なんかできない。例えば『降下のプランニング』なんてものがある。
滑走路に着陸するためには滑走路上の接地点で高度0ftにならないといけないよな。
で、そのためには例えば空港から20マイル離れた地点では高度何フィートにいなければいけないのか?

だいたい飛行機は滑走路に向けて3度の降下角で進入する。

こんなの暗算で計算できないよな?

しかも飛行機の操縦をしながらだ。

それを暗算でできる簡単な公式にしたものが『ルールオフサム』だ。日本語にすると『親指の方法』かな?グッドサイン作る時の親指だ。

ちなみに上の計算のルールオフサムは

いるべき高度(ft) = 空港からの距離(NM) × 300

ででてくる。

20マイルだったら、6000フィートって一瞬ででてくるわけだ。

こうやって、パイロットは自分がどこで降下を開始しなければならないのかを判断できる。面白いだろ?

ちなみにこんなのがいっぱいあって、『月の月齢の求め方』なんてものもある。

まあ月齢が解れば月を見れば方角がわかるし、今日は明るいななんてこともわかるし、もしかしたらそれが非常事態に役に立つかもしれない。

まああくまで時間と興味のある人はだが、読んでみてほしい。