管理人的勉強法とマルチデバイス

2020-01-05

完全に趣味の話であり、そんな暇あるならもっとまともなこと書けよって人もいるかもしれないんだけど、正月ということもあり時間があるのでちょっとこの辺を更新していこうと思う。

ご存知かもしれないが、パイロットは日々勉強しないといけない。

それは美的な話じゃなくて、リアルに必要性があるからだ。

苦しい訓練を終えてやっとFO(←副操縦士のことをFO:First Officerという)になったら時間的には余裕がでるけど、年に2回のチェック、これはシミュレーターチェックと路線審査、シミュレーターに関してはいつもやらないエンジンフェイルとかが入ってくるのでイメトレとかプロシージャの確認をしておかないといけないし、いずれの審査でも口述審査があり規定が法が変わったところやジェネラルなことを質問されるのでそれも勉強しないといけない。

失敗したり、技量不十分と見なされると不合格にされて、明日からのフライトが止まる。だいたいは再トレーニングをして復帰できるけど、極たまにそのままパイロットとして不適とされて職変になることもある。

またそこまでひどくなくても、こいつ全然勉強してねぇなって思われて「可合格」って評価をつけられると、合格ではあるけれども、これも明日のフライトをキャンセルされて訓練を入れられます。

また審査だけでなくトレーニングもあるし、これらも低評価がつくと後々面倒なのでしっかりと勉強しないといけない。

さらに機長昇格のための勉強もそんな時期のFOは視野に入れないといけないし、それがまた莫大な勉強量になるので、結構きつい。

長々と勉強の必要性について書いちゃったけど、まあそんなの社会人なら当たり前のことかもしれないし、スタバなんかで勉強していると一生懸命勉強している社会人がたくさんいる。

そんな中で、効率よく勉強するのはとても大事なことだと思う。

基本的にパイロットの勉強では規定や飛行機のマニュアル、WEBページから調べることもよくあるけど、それをノートにまとめて、暗記する。必要な情報がすぐに出てくるなら覚えなくてもいいのにって思うけど、口述審査があるから暗記しないといけない。それも航空法なんかは一字一句暗記してって人もいるし、ここのハードルは割と高い。

勉強法は人それぞれで、昔ながらのノートを作ってまとめてそれを読み返して勉強する人もいるし、最近はやはりITを使っている人も多い。有難いことに誰かが作った資料をもらえてそれを覚えて終わりって人もいるだろうし、逆に資料を作る側になる人もいる。
まあ必要なことを覚えられればなんでもいいんだけど、そんな中で管理人が使っている勉強法を紹介したい。

簡単にいうと、クラウドで保存できるアプリを使ってノートを作って、それを電子書籍に変換してiPhoneでもiPadでも見れるようにして、試験前は一日一回はそのノートを見返すという勉強法です。

ポイントは電子書籍にしてるところで、PDFだとiPhoneとか小さい画面だとストレスになるので「後でいっか」ってなっちゃうけど、電子書籍(EPUB)だといつでもどこでも読めるので、電車などの移動中でも勉強できる。

暗記するってところまで持っていかないといけないところで、暗記アプリなんかを昔は使っていたけど、ノートが大きすぎたり画像を入れるのが難しいのでこの方法が今のところベストな気がする。また作った電子書籍ファイルを同期や後輩に一発で共有できるってのもでかい。

やり方を具体的に説明していくと、まあやり方なんてほんとにどうやってもいいんだけど、ノートアプリはEvernoteというアプリを使って(これはまじで神アプリ。勉強に限らず全てのメモを管理人はここに入れています)、基本はiPadを使って編集。どうしても移動中や時間が空いた時に勉強しておきたいときはiPhoneでもノートの続きを編集できる。画像も簡単に貼り付けられるし、使い続けていくと色んなノートができていくけど、その中で検索するのも便利。ただし一つのノート内で文章量が増えすぎると極端に重くなるのが悪いところかな。

ノートができたら、MacのPagesというアプリ(WindowsでいうWORDですね)にコピペして、目次を作って、EPUBに書出しってのをクリックすると電子書籍にしてくれる。電子書籍ファイルを作るのは昔はめちゃくちゃ面倒だったんだけど、今はストレスなくできるので便利。目次を多めに作っておくと見返すときに楽だし、勉強効率も上がる。

昔はMacをフライトにも持ち歩いていたけど、iPad miniを買ってからはこれがハマった。
iPad miniは勉強にも使えるし、規定を見るのも楽だし(最近は企業の情報持ち出しが厳しいので会社に管理された規定は個人用のデバイスには入れられなくなった。ライセンスフリーのものなら使用できます)、インターネットで調べ物もできるし、読書は基本紙の本から電子書籍に変えてこれで読んでるし、ステイ先ではAmazon Prime TVを見ています。またフライト前のWeather CKもこれでやってるし、僕は趣味で旅行先で撮った動画や写真の編集とかをするけど、それもiPadで十分できる。


移動が多いパイロットにとって荷物がコンパクトにまとまるのは非常にメリットがあるし、手ぶらで出て行きたいときにも服によってはポケットに入る。ポケットに入っていれば突然時間が空いた時なんかに時間を無駄にしないし、その積み重ねは計り知れないと思う。

iPad mini
勉強風景はこんな感じ。これは新幹線の座席だけど、特にストレスなく勉強できる。疲れたらそのままKindleで読書ができる。

この存在感のあるkeyboardはいつか紹介したいが、これも凄いやつ。

ガジェットレビューブログみたいになってきたが、もう少し推したいので続けます。
画像を見て気づいた人もいるかもしれないが、iPadにカバーをつけないのがいい形だと僕は思う。

前面の保護フィルムと、後面はシリコンの耐衝撃剤。

画面を覆うカバーをつけてしまうと、カバンやポケットから取り出して使う時にカバーをめくるというワンステップが必要になる。これはiPhoneと一緒で、昔手帳型ケースをつけていたことがあるけど、一日に何十回も触るものに対して、使うのにわざわざ煩わしい動作を増やしてしまってはいけない。ユーザーフレンドリーな状態にしておくのが一番
移動中に「あれなんだっけな?」って時にストレスがあると後でいっかってなるけど、カバーがないとその心理的ハードルが下がる。

  

ただこれだとノートを作る際に外付けのkeyboardが必要になるんだけど、おすすめはEWINSってkeyboard。安くてコンパクトで打ち心地もいい。僕はステイ先に持っていくのはこれで、家ではHHKBというちょっとマニアックなkeyboardを使ってる。まあこういう使い分けはちょっと面倒なんだけどね。

  

今日はこの辺で終わりにしよう。まあこんなこと言っては元も子もないんだけど、最終的には必要なことを覚えていればなんでもいい。でも効率的に勉強する試行錯誤はこの先ずっと続けるべきだと思う。