乗務した機種について質問です。

管理人様
いつも為になるサイト運営ありがとうございます。
管理人様が今まで乗務したことのある機種と、それらの違いや難しさ、思い出や思い入れなど、個人的なエピソードなどがあれば教えて頂けないでしょうか。
また、将来乗務してみたい機種などがあれば教えて頂ければ幸いです。
By BOSEさん
回答
BOSEさん、ご質問ありがとうございます。
梅雨ですね、今年は梅雨入りするのが遅かったと思いきや、九州を中心に急激な雨が降ってしまいました。
土砂崩れや洪水などで大変な事態になっていて、とても痛ましいです。
回答ですが、申し訳ないですが、僕はハイテク機ではまだB737型機にしか乗務したことがないので、他の機種との違いを自分の感覚としては伝えられないのですが、いろんな人から聞いた話をベースに進めたいと思います。
B737はよく言えば飛行機らしい飛行機で、悪く言えば手のかかるやつなのですが、まあはっきり言って古い飛行機です。
他の飛行機にはECASやECAMという飛行機の状態を知らせてくれるシステムがあり、故障した場合にもその箇所を知ることができるし、操縦性も違います。
例えば旋回をする場合には機体を傾けるので揚力の方向も傾いてしまい、重力に対抗する成分が小さくなってしまうので、少しピッチを上げて対抗してやらなければ高度が下がってしまいます。これがごく普通の飛行機の挙動なのですが、他の多くのハイテク機においてはこの補正を自動でやってくれます。つまり、B737は操縦に手間がかかる飛行機だと言えます。
他の大型機と比べてスピードも出ないのでどんどん抜かされていくし、抜かされた挙句にその飛行機との間隔が狭くなってしまって、その間隔をとるために遠回りをさせられたりもします。
まあいいことはほとんどないのですが、パイロットは飛行機の性能が悪い分、自分の頭で補おうとするので、それはそれで自分の勉強にはなるのかもしれません。
定時性を守るために早く飛びたいって時に、高度別の風の強さと対気速度、マッハ数との関係をざっくり計算して、「この高度ならば対地速度としてこれくらい出せる」なんて考えて、一方で他の機種の巡航速度なんかも勉強して、「あのトリプルはあの高度でこの速度で飛んでいるだろうから、うちはこう飛べば先に行けるかも」とか考えたりします。それでもどうしようもないケースがほとんどなのですが。
まだ一機種しか乗務していないからかもしれませんが、特に乗務している機種に対して思い入れはありません。
色々不便はありますが、まあそういうものかと思えばそういうものだし、操縦も慣れればどの機種も特に代わりはないような気がします。
昔のオートパイロットのない飛行機で長年飛んでいた経験を持つ機長もいますが、それでも特に今と比べてきつかったというわけではないそうです。
将来乗務してみたい機種についてですが、やはり最新機種に乗務したいですね。
最新のテクノロジーを体験してみたいし、何より仕事が楽になるのは大きいと思います。
言い方が悪いですが、毎日飛ぶエアラインパイロットにとっては楽になるというのは日頃の疲れが軽減されることになるし、またミスが減るってことに繋がるかもしれません。それはパイロットとしては職を失うリスクが減ることになると思います。
あとは、B747(ジャンボですね)に乗務したことのある人はやはり「あの飛行機は良かった」と口を揃えて言います。
現在日本の旅客を扱う航空会社は運航してしませんが、ジャンボは操縦もしやすいし、コックピットは広いし、揺れにくいし、エンジンは四発もあって安心だし、また当時の世界最大の飛行機に乗務しているという自負もあったのかもしれません。
どんなものなのか、興味がありますね。
以上、拙い経験しかなくて申し訳ないですが、以上です。
どんな飛行機でも、面白いですよ。