パイロットに不向きな性格はありますか?

こんにちは。
パイロットの性格について質問があります。
パイロットも人間ですから様々な性格の方がいらっしゃると思いますが、パイロットとして不向き、または危険な性格はあると思われますか。あるとすればどのような性格でしょうか。
パイロットを目指すうえで是非参考にさせていただきたいのでご教示お願いいたします。
by NATSUさん
回答
NATSUさん、ご質問ありがとうございます。
パイロットとして不向きな性格とはどういうものか?難しいですね…、以前の記事でパイロットに向いている性格<パイロットに向いている人とは>については紹介しましたが、不向きな性格。
訓練中によく言われることですが、パイロットにとって、『飛びつき』は危険だと言われています。
いろんなケースがありますが、例えば管制官からの指示への飛びつき。本当にそれは自分への指示なのか?その指示への対応は今すぐ行うべきなのか?特に混雑した空港近辺での飛行中はそれを間違えると大変なことになります。
他にも懐かしい話ですが、基礎訓練過程では「ナビゲーション」という科目があります。
航空図を見ながら、指定されたルート通りに飛行計画を立てて飛行するものですが、自分が正しいトラック(航路)を飛んでいるかどうかはなかなか判断し難いものがあります。
ポジションフィックスと言って、自分の位置がどこなのか、周りの物標から判断したりしますが、起こり易いのが街の誤認です。
以前『ウィッシュフルシンキング』(Wishful Thinking)という性向が人間にはあると述べましたが、想像してみて下さい。
「もうすぐこの街(A)が右手に見えてくるはずなんだけどなー。もしかしたらオフトラック(あるべき航路からずれて飛行すること)してるかもしれないな」
なんて思っている時に、左手に街が見えたとする。すると、この街が本当に街(A)なのか充分検討をせずに「ああよかったぁ、ちょっと航路がずれていたからここで直しておこう」となるわけです。でも、実際にその街は街(A)ではなく近くの街(B)だった、なんてことはざらにあります。街なんて上空から見ればどれも同じように見えます。
これは非常に危険で、自分の位置の誤認は目的地へたどり着けないことに繋がり、燃料枯渇、墜落へとつながります。
たまたま思いついたことを書いてみましたが、こんなところでしょうか?
もちろん、飛びつきをしやすい人はパイロットになれないなんて言うつもりは毛頭ありません。実は僕もこの飛びつきをやり易い類の人間です。
だから、フライト中はこれを絶対にやらないように気をつけています。
あとはやはり攻撃的な人とか、協調性のない人はパイロットには向かないのでしょうが、どんな人でも自分の足りない部分をちゃんと認識して、少なくともフライト中はそれを出さないようにすることが大事なことなんだろうと思います。