レーシックについて質問です。
はじめまして。現在高校三年生の者です。
パイロットについての情報を見漁っているうちにこのブログに辿り着きました。
私は高校1年生の時からずっとパイロットになりたいと思っていて、航空大学校に進みたいと思っています。
でも視力が悪すぎるという問題があります。調べてみると、屈折度がブラスマイナス8ジオプトリー以内ならセーフという事ですが、私はそれを超えてしまっています。
屈折矯正手術を受けて条件付き合格というケースもあるみたいなのですがネットを見ていると『航空身体検査は合格だとしても屈折矯正手術を受けた時点でパイロットして採用されない』、だとか航空大学校に合格できないなど色々な記事を見ます。
私は手術をしてでもパイロットになりたいし、少しでもパイロットになれる可能性があるのなら死ぬ気で勉強して努力したいと思っています。
でも屈折矯正手術をうけたところでもう少しも可能性がないのなら、無駄な努力はしたくないし潔く諦めて違う道に進みたいと考えています。
ここで質問なのですが
①実際に屈折矯正手術を受けて現役で日本で働いておられるパイロットはいらっしゃるのでしょうか?
また
②屈折矯正手術をうけたことが原因で航空大学校に不合格になることはあるでしょうか?(これはまた自分でも航大の方に相談しようと考えています)
長々とすみませんでした。
お忙しいとは思いますがご回答頂けると嬉しいです。
お仕事頑張ってください!!いつか空でお会いしたいです!
By ささん
回答
ささん、ご質問ありがとうございます。
まずは眼科医からコメントを頂いていて、僕よりもずっと参考になると思うので先に紹介します。息子をパイロットにしたい眼科医さん、いつもありがとうございます。
ーーーーーー以下転載ーーーーーー
ささん
現在、NHKの連ドラで「舞いあがれ!」で航空大学校でパイロットを目指すヒロインのドラマが放映されていますね。今週は、宮崎の座学で、来週から帯広でフライト訓練になるようで、楽しみにしています。
さて、今回の質問は目に関することなので、管理人さんからはコメントがまだですが、私からもコメントさせていただきますね。
以前、息子と一緒に私大の入学説明会で、レーシックについて教官に質問したことがありますが、航空身体検査では一応OKになっているが、就職できなくなるからしないようにと言われました。
ただ、航空大学校の募集要項を見ると航空身体検査の基準と同じように術経過が良ければ、受験できるような印象を受けますね。
航空身体検査の視力の項目を見ると各眼について、各レンズの屈折度が(±)8ジオプトリーを超えない範囲の常用眼鏡により0.7以上、かつ、両眼で1.0以上に矯正することができること。
となっています。
これは、たとえば、現在の、屈折度が-9Dで、メガネも-9Dを使うと一番よく見えて、視力が1.5見えたとします。でも、航空身体検査が求めているのは最高視力では無く、あくまでも各眼0.7で両眼で1.0見えるメガネが8DまでならOKということです。
それについて検査してみたことはありますか?低矯正のメガネで基準をクリアできるなら、現時点では手術を選ぶよりもそれが一番だと思います
それから、レーシックの手術適応は通常-6D位までです。
レーシックは角膜を削って薄くする手術なので-8Dを越える場合は、角膜が厚くないと無理だと思います。
また、矯正する度数が強いほど、術後の合併症が強く出るリスクが高くなります。
これは航空身体検査の基準にあるグレアなどにも影響しますし、ひどい場合は日常生活にもかなり影響してレーシックをして後悔するといったケースも珍しくありません。ですから、高度の近視でレーシックでの完全矯正はお勧めでは無いです。
するとすれば、安全範囲内で軽めにレーシックをして残りはメガネ矯正とか、強度の近視にも対応できるICL(眼内コンタクトレンズ)ですが。まだICLは現時点では航空身体検査では認められていないと思いますのでICLを選択するとパイロットへの道は閉ざされる可能性が高いです。
ただ、今後はこちらも緩和されるのではと思いますが、それがいつになるかは解りませんので、現時点で認められている範囲で、どうするか模索することになります。
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眼科医さんのコメントを読んで僕も『なるほど、確かに』と思いましたが、メガネを使って完全に矯正できる必要はなくて、メガネを使って基準内に入ればOKということですよね。まずはこれを確認するべきかと思います。
その上で回答を進めますが、
①実際に屈折矯正手術を受けて現役で日本で働いておられるパイロットはいらっしゃるのでしょうか?
ということですが、残念ながら僕の知る限り、レーシックを受けたという話は聞いたことがありません。
といっても積極的に聞いたこともないので、僕が知らないだけでそういうパイロットもいるかもしれません。
なんとも言い難いですね…。
航空大卒であれど航空会社は採用の際に航空身体検査を行うと思いますが、この結果が国の定める航空身体検査基準に入っていたとしても最終的にはその会社の産業医の判断になります。
たくさん航空会社があるのでレーシックの既往歴があってもOKとしてくれる会社もあるかもしれないし、だめだと判断する会社もあると思います。
しかしどこの会社が…というのは僕にはわかりません。それぞれ会社固有の決まりがあるかもしれないし、産業医が変わるたびに変わるかもしれません。
ちょっと分からないことだらけですね。すみません。。
続いて
②屈折矯正手術をうけたことが原因で航空大学校に不合格になることはあるでしょうか?
これは眼科医さんがコメントしてくれていますが、募集要項を読む限りはレーシックを受けていても条件が合えば合格になるように読めますね。以下該当の箇所の引用です。
* 屈折矯正手術の既往歴のある方は願書提出時に「令和5年度 航空大学校入学願書」に手術歴を記入してください。
また、該当者のうち第一次試験合格者は更に眼科専門医が作成した診断書の提出が必要になります。診断書は術後6ヶ月以降のもので、以下の①から⑥について数値やグラフを用いた具体的な所見及び評価が含まれているものとします。
①手術記録を含む臨床経過
②視機能の安定
③視力の日内変動(同日の朝昼晩3回以上の測定結果)
④コントラスト感度(明所・暗所)
⑤グレアテスト
⑥角膜形状解析
しかし実態としてどうなっているかはやはり分からないので、ささんのいう通り、航大に直接確認してみるのがいいと思います。そこで過去にレーシックを受けていて合格した人がいて、その人が航空会社に就職できたのかの情報を得ることも可能かもしれません。そうなると嬉しいニュースになりますね。
以上、あまり参考にならなくて申し訳ないですが、まずは基準内のメガネで最低の基準をクリアできるのかどうか。次に航空大に確認というのがいいんじゃないかと思います。
もし聞いてみて結果がわかったら教えてください。
ディスカッション
コメント一覧
管理人さん
こんにちは、最近はすっかり旅行も解禁ムードで航空業界もようやく業績が上向いてきましたね。その分、交通機関やホテルの予約がしにくくなったり価格が上がったりして、旅するには少し残念な感じもありますが。
矯正レンズの件については、8Dの度数超過だけで無く、左右差が2D以上あると航空身体検査で不同視とされますが、これも度の強い方を少し軽めに入れて視力基準をクリアして左右差が2D未満にできれば不同視になりませんよ。
ニュースでも『搭乗率80%!!』とか、やっと明るい兆しが見えてきましたね。なんとか持ちこたえたということでしょうか、当初想像したよりもずっと長い時間がかかりました。
確かに、不同視についても同じことが言えますね。盲点でした。
医療のことは素人からはあまりイメージできにくいので、参考になります。
来年28歳になる社会人5年目の者です。
エアライン業界には子供の頃より憧れがあり、就職活動においても受けてすべて最終試験で落ち、今現在金融機関での営業を行っております。
当時はしょうがないのと、ご縁となんとか割り切り置かれた場所でなんとか花咲かせようと必死で頑張って来ました。
しかし、こちらのサイトのみなさまの熱い思いを日々見させていただき、やはり自分のやりたかったこと。憧れに改めて向き合ってみたいと強く思うようになりました。
年齢的に厳しいものがあるとは思いますが、また再チャレンジしてみてもいいのか不安でいっぱいです。
28歳、まだまだチャンスはあると思います。
確かJALの自社養成の第二新卒が30歳程度までと書かれていたと思います。
置かれた場所で花を咲かせる、非常にいい心がけですね。
そのまま仕事をしっかりとやりながら、併願してパイロットの受験もありだと思います。
adminさま
返信ありがとうございます。
非常に嬉しく、励みになります。
社会人になってみて、やはり経済面的に今の仕事を続けて免許を取りチャレンジという考えをしてしまうのですがやはりそれは厳しいのでしょうか。
それもありだと思います。
しかし道を一本に絞る必要はなくて、タイミングにもよりますが既卒での自社養成、自費での免許取得の準備、時間が許すかぎりですが、同時に進めてみてもいいのかなと僕は思います。
はじめまして、質問者の方と同じく高校3年生の者です。
質問文を読んで驚きました。私も、ささんと全く同じ壁にぶつかっているからです。詳しい状況と私の計画がもしかしたら参考になるかもしれませんので記します。
遺伝的に年齢を重ねるごとに視力が悪くなると診断され、現在着用しているメガネは屈折度が航空身体検査の基準を超えています。今年の春に眼鏡屋で簡易的な視力検査を行ったところ、(±)8ジオプトリー以内の眼鏡ではギリギリ視力0.8を保っていました。ただ、今後も視力は悪化する可能性が高いことから軽めにレーシックをして眼鏡と合わせて矯正という選択も考えました。しかし、仮に手術で失敗したり夜間に異常が出たりしたら、パイロットへの道は閉ざされてしまうのではないか(可能性が0になってしまうことだけは避けたい)という不安から現時点では手術をしない考えでいます。
それでもどうしても空を飛びたい、職業としてパイロットになりたいという思いから日本国外での訓練・就職する計画が立ちました。ビザの取得や言語の壁、費用面など国内でのそれとは違った困難が多いことは理解しているつもりです。その上でも私は私の目標を実現したい一心で、今考えうるベストなプランを考えました。
前述した通り、自分と同じ壁に目標を阻まれている方に出会うのは初めてのことでしたので、なんだか心強く嬉しく感じ、個人的な思いも書いてしまいました。
話をまとめると、諦めない限り何かしらパイロットになる方法はある。と思っています。航空身体検査の基準が日本よりは緩いと聞く海外での免許取得や就職もその一つだと考えます。
考えが甘いと思われたらどうかお叱りください。また情報の間違いがありましたら訂正をお願いします。
ささんも進路選択がいよいよ大詰めとなっている時期だと思います。ともに後悔のない選択ができるよう心からお祈りいたします。
長文失礼いたしました。
のんさん
コメントありがとうございます。
君のように夢をあきらめずにしっかりと考えて行動できる人がいて、僕もとても嬉しくなりました。
今や諸外国の労働環境は日本よりもいいところが多くなっています。
なんなら僕もアメリカやカナダの会社で働きたい。
応援しています。頑張ってください。
のんさん
海外に羽ばたくのですね。
どちらのフライトスクールを考えているのですか?
当たり外れがあるでしょうから、よく調べられて、アメリカは日本以上に物価高で円安なので、今は大変なときかもしれませんが、夢が叶うと良いですね。
https://ameblo.jp/ame-kagoshima/entry-12449742474.html
このブログは、航空身体検査医の耳鼻科の先生が運営されています。
これのコメント欄を見ると、アメリカではLASIKをされて採用されている方もいるようですね
息子をパイロットにしたい眼科医さん
ご返信ありがとうございます。
具体的なフライトスクールは決まっていません。私の場合、費用の貯蓄や経済動向を見守ること、永住権取得を容易にする学士の資格を得る(カナダでは大卒資格が永住権取得に有利だという話を聞きました)ために4年制大学への進学・卒業を考えています。卒業までの最短4年間でビザの条件やフライトスクールの数や教育内容が変わった際に柔軟に対応するためです。
フライトスクールを決める際には可能なら現地まで行ったりそれは難しくても直接コンタクトを取ったりして決めていきたいものです。そして円高まではいかないものの今より円安が改善されることを切に願うばかりです。
温かいお言葉ありがとうございます。
ブログの紹介ありがとうございます。拝見しました。楽観視はできませんが、アメリカで条件が緩和されているように日本でもその動きに倣う形で規制緩和がある可能性も考えられますね。いかんせんギガスクール構想などによってデジタル端末を手から離せない教育が普及し、今後社会全体で視力低下が起きそうにも思います。
アンテナを高くして常に最新の情報をキャッチできるよう努めます。
のんさん
4年制大学というと規制緩和も期待して日本の大学を卒業してということかな?それとも、東海大学が訓練に行っているノースダコタ大学航空宇宙学部などへの直接入学を考えているのかな?
http://www.kouku-dai.ac.jp/kenkyu/R59_05.pdf
なんにせよ、夢があっていいですね。
頑張ってください。
息子をパイロットにしたい眼科医さん
日本の国立大学を卒業して学士の取得を考えています。
自分だけでは知り得なかった資料の添付、ありがとうございます。拝見します。
応援ありがとうございます。頑張ります。
のんさん
情報収集に、これなんかも良いかもしれないですね。
https://www.aviationwire.jp/archives/266832
Aviation Wireフライトアカデミー
第1弾として、米国でパイロットライセンスを取得する方を対象にした講座を2023年春に開講予定です。
だそうです。
息子をパイロットにしたい眼科医さん
情報提供、ありがとうございます。
講座は共通テスト明け、2次試験前の1/21に行われるようです…。また東京の会場とのことでしたので、今回は保留にしようかと思います。
追記:米国での取得も視野に入れプランを考え始めました。こちらの提案もありがとうございます。
のんさん
フライトスクールは米国ヒルズボロ-・エアロ・アカデミー
https://flyhaa.com/
がお勧めです。
日本の多くの私立大学や航空学校などからも毎年、多数の学生が留学されている実績がありますので、日本人でも安心して利用できると思います。
ポートランド郊外なのでアメリカでも治安も良い方ですし。
息子をパイロットにしたい眼科医さん
フライトスクールの紹介ありがとうございます。日本人の留学実績が豊富なのは心強いです。
その学校も一つの選択として視野に入れておきます
治安も忘れてはならない要素ですね
ちらりと通りすがったものですがLASIKの件について知っていることをお話しさせていただきたいと思います。今まで航空大学校入学者の中でLASIKをして合格した者はごく少数ですがいるとのことです。また就職した方もいらっしゃるそうです(緑の737の会社です)。しかしLASIKをしてライセンスを取り、チェックアウトしたものの、その後の身体検査に通らなくなり地上転換になった方もいると聞きます。身体的な制限でパイロットへの道が狭まれる悔しさは非常に良くわかります。日本の身体検査では不適合でも、アメリカを始めとした数カ国ではジオプトリーの制限がないのでそちらならばまだチャンスがあると思います。頑張ってください。
貴重な情報をありがとうございます。
過去に例があるだけでも大きいことだと思います。
日本の会社にも就職できていましたか。
しかしその後のキャリアを考えると不安が残りますね。
さらに緩和されていくのではないかと思いますが、レーシック手術の質も関係しそうです。難しいですね。