降下時の顔の痛みについて質問です。

こんにちは。いつも楽しく拝見させていただいております。
先日、乗客としてスカイマークのB737-800に搭乗したのですが、巡航状態が過ぎ降下体制に入ったあたりで、左目のすぐ横の上部に激しい痛みが生じました。あまりに痛みが激しいので手で目の周囲を押さえてしまうほどでした。着陸したら痛みはなくなりました。
その1か月くらい前に、風邪の症状から左側の副鼻腔炎と診断され、投薬にて軽快していました。
以前ANAのB737-800に搭乗した際にも同じような感覚を受けました。しかし、Airbus A320やB777、B787などでは特に痛み等は感じませんでした。
巡航状態から降下していく際、地上の気圧に合わせるため与圧を抜いていくのではと思っていますが、機種ごとの違いなどはあるのでしょうか。
また、個々の乗務員の操作によっても、上空で感じるものは違うのでしょうか。
今後も飛行機に乗る際の参考にできれば、と思っております。
どうぞよろしくお願いいたします。
By Captain Kenjiさん
回答
Captain Kenjiさん、ご質問ありがとうございます。
うーん、機種に目をつけるとは、素晴らしいですね。
まずは飛行機に乗る時にそのような痛みがあったならば、無理に我慢せずに客室乗務員に相談して下さい。
結果的に我慢するしかないということになるかもしれませんが、大事に至らないとも限らない。客室乗務員はそのためにいます。
そういったケースでは客室乗務員からコックピットに連絡が入り、対応できることがあれば対応します。基本的に与圧はパイロットの手でコントロールできるものではないのですが、ゆっくり降りるなどの選択ができる時もあるかもしれません。
さて、与圧について君が目を付けたように、機種ごとに違いはあります。
いや、僕は自分の飛行機以外の与圧システムについてはよく知らないので、違うと思います、と言うに留めましょう。
基本的なシステムはどの飛行機も似たものだと思いますが、B737型機では巡航高度と目的地の空港の高度をセットして、降下するに従い一定の割合で機内の圧力が上がるようにコントロールされます。巡航高度で機内の圧力は8000ft前後くらいかな?富士山の7合目くらいの空気になっています。
この機内の圧力は機種によって違うだろうし、最新の飛行機ではより機内高度が低いのかもしれません。
さらに与圧システム自体の精度も違うかもしれません。
だから機種によって痛くなったり、ならなかったりするのだと思います。
またパイロットの操作では違いはありません。
Cabin Pressure Controllerというコンピューターが積まれていて、自動にて定められた割合で与圧がコントロールされます。
もちろんそのコンピュータが壊れた時のために手動での操作もできるようになっていますが、通常運航時に手動コントロールすることはまずありません。
しかし、降下時は高度を落とすに従って一定の割合で圧力をあげていくので、ゆっくり降りればそれだけゆっくり圧力があがります。
それによって痛みが緩和されることはあるかもしれません。
しかしゆっくり降りれるかどうかは自機の位置と空港の位置の関係や、他の飛行機の関係もありそれほど自由の効くものではありません。
そんなとこでしょうか、僕自身勉強になる質問でした。ありがとう。