アメリカの大学から日本の一流大学へ編入することについて質問です。

大学の進路について質問です
はじめまして。
自社養成にむけての進路について迷いがあり質問させていただきました。
自分は今アメリカのエンブリーリドル大学に通っている3年生で自家用免許を持っています。
自社養成に対して免許保持者が不利になるのは知っていますが何としても合格したいしだいです。
そこで質問なのですが日本の大学に3年次から編入するべきか、ということです。自分も今の大学に通ってたくさんのことを学びましたがネームバリューなどはあまりなく、自社養成に受かるためには日本の一流大学の肩書をもつほうが少しでも”有利”になるかなと考えました。
そうした場合、今の大学を卒業するのに比べて1年もしくわ2年就職活動時期が遅れますが、自社養成に関して一流校卒業がそれほど価値のあるものなのか知りたいです。
学歴がすべてじゃないというのはわかっていますが、少しでも有利になるものを身につけて受験したいと思った次第です。
よろしくお願いいたします。
By Takahiroさん
回答
Takahiroさん、ご質問ありがとうございます。
うーん、難しい質問ですね。
まずはここで議論しておきたいのですが、免許保持者が自社養成に不利になるとは僕は思っていません。
昔は免許保持者に対して、変なくせを持っているかもしれないからとか、海外の教育と日本の教育ではレベルが違うから…という話を聞いたことがありますが、それは傲慢というものです。
もちろん、日本のCABの審査基準は世界的にも非常にレベルの高いものだし、全てのパイロットに一様な操縦を教えたい航空会社にとって、操縦のくせを持っているというのは困ることでもありますが、一から操縦を教えるより、すでにフライトの経験のある人に、その方法を修正してあげる方がはるかに手間が少ないと思います。
訓練生が40歳だとか、高齢であればくせがなかなか治らなかったりするでしょうが、20代とかであれば修正なんてできます。
現に僕の後輩でアメリカの大学でCPLまでとってきて、自社養成から入社した人がいましたが、その同期の中で最も優秀なパイロットになっていました。
昔はパイロットになるための選択肢が少なかったから、ライセンサーをそういった偏見の目で見ていたのかもしれませんが、今はもう時代が違う。
自分で選んで、特殊な道を進んだ人をもっと評価するべきだし、少なくともその経験には敬意を払うべきです。
僕が訓練時代に、超優秀だった教官も同様のことを言っておられたので、まあ流れとしてはよくなってきているんじゃないかと思います。
さて、本題ですね。
日本の一流大学に編入すべきかどうか。
一流大学の方が有利かどうかでは、Yesでしょう。
自社養成試験は就職活動だからね。
でも人生として見てみた時にはどうなんだろう。
自社養成に有利になるためだけに大学を選んで、そのために犠牲にするものもたくさんあるでしょう。君の場合は時間をより多くかけてしまうわけだよね。
でも、東大生だってほとんど受からない試験なんだから、そこまでしても報われない可能性の方が高いわけです。それを許容できるのならばチャレンジすればいい。
と否定的に聞こえるかもしれませんが、昔の僕自身の選択としては、自社養成試験に少しでも有利になるために、僕は大学院を変えました。
パイロットになれる可能性が1%でもあがるのであれば、なんでもやってやろうと思っていましたね。
しかし君が質問しているように、一流大学を卒業していることが自社養成に対して、どれくらい価値のあることなのかは数値化できません。
また一概にも言えません。一流大学を出ていることよりも、君が素晴らしい人物であることの方がずっと重要だし、もし他の条件を全て揃えてしまうならば、よりよい大学を出ている方が受けはいいでしょう。
まあ一言で乱暴に言ってしまうと、よくわからん。
でも最も大事なのは、君がどういう価値観をもっていて、どういう目的で、どういう選択をして、そのためにどう努力して、その結果君がどんな人物になったかです。
答えは一つではないし、点数をつけることもできないし、優劣を測る物差しすらありません。そしてその結果に対して責任を負えるのは自分だけです。
参考になったか、さらに混乱させたかは不明ですが、回答は以上です。
よーく考えて、選択して下さい。