パイロットに国際感覚は必要か?

こちらに質問をさせていただくのは2度目です。前回は文理選択について背中を押していただきありがとうございました。現在文系を選択し、高2ながら志望校にむけて邁進しているところです。
さて、今回はパイロットという職業について私の希望進路もからめて質問させていただきます。
実は私、国際系の学部(国際関係学部等)に進学しようと考えています。
学校の先生に感化されたというのもありますが、世界は空でつながっていること、世界にはまだまだ知らないことがたくさんあるということが根本的な理由としてアリます。そして大学では、将来的な日本の国際的な立ち位置を探求できればと考えています。
そのことを父に話した時、「パイロットに国際的な視野だとか感覚は必要なのか。語学は必要だとは思うが。」と言われ、納得してもらえるような返答が出来ませんでした。
管理人様はパイロットとして生活していて、「国際人」である必要を感じることはありますか?
パイロットが国際感覚が必要なのかどうか、考えを聞かせてください。
By 待ってろよ世界の空さん
回答
待ってろよ世界の空さん、ご質問ありがとうございます。
うーん、難しい質問ですね。
あくまで、僕の個人的な意見として話を進めます。
フライトを行う上では、特に国際感覚は必要ないと思います。
そもそも国際感覚って何なのか、気になったので調べてみましたが、「外国の文化や価値観を知った上で、より広い視野でもって物事を考えられる感覚」だとしておきましょう。
やはりそれが操縦のスキルや運航の判断に影響を与えるとは考えにくいですね。
ただ、海外の航空会社など、外国人のパイロットや運航スタッフと一緒に仕事をするならば、ある程度国際感覚は必要だと思います。
CRMについてこのサイトで説明したことがありますが、コックピット内やその他のスタッフを含め、コミュニケーションをうまく取ることは必要です。
チームビルディングと言いますが、例えばコックピット内において、「こいつ何考えてるかよくわからんな」という状態だと、二人で確認し合い、注意し合いながら行う飛行機のオペレーションにおいてはそのパフォーマンスは下がると思います。
外国人とのコミュニケーションの一助になるという点で、国際感覚は役に立つでしょう。
とまあここまで国際感覚について考えましたが、別にそれがパイロットになる上で役に立つかどうかは二の次でいいと思います。
自分が興味のあることを勉強するのが一番です。
君は自分の興味を分かっていて、大学でやりたいことまで決まっている。
それは素晴らしいことだと思います。
別にそれが後になって変わってもいい。
いろんなことを知れば、それだけ興味を引かれるものも変わるだろうし、そうやって君という人間の奥深さができていくのだと思います。
だから特にパイロットに必要かどうかにこだわらず、自分の好きなことを専攻にして下さい。それが結果的にパイロットになれる可能性を上げると思います。