進路選択について相談があります。
こんにちは。いつも拝見しております。
現在就職活動中の大学生です。
幼い頃よりパイロットへの憧れを抱き続けてきました。
そして自社養成パイロットの選考を受けているのですが、
現在、内定にかなり近い段階まで来てしまい、急に悩むようになりました。
自社養成パイロットになるには高学歴のほうがいい、と考えて大学受験にも力を入れ、日本では最高峰といわれる大学に所属するに至りました。
しかし今の大学で過ごすうちにパイロット以外にも魅力的な選択肢が数多く見えてきました。
周りがいわゆるエリートの道を突き進む中で自分がパイロットになってもいいのだろうか。こうした焦りもあります。
世界を股にかけるビジネスマンに対する憧れも強くあります。
そこで質問です。
パイロットになった後にパイロットを自主的に引退して全く違う業界で働く人はいるのでしょうか。
個人的には商社や金融業界にも興味があり、将来的には海外の大学院で学びたいという目標もあります。
しかし一方で自社養成パイロットという難関を捨ててしまうのも一生後悔しそうです。
結局は自分で決めるしかないのですが、パイロットになってしまうとその後の人生の選択肢が狭くなってしまうのではないかと懸念しています。
長くなってしまい申し訳ありません。本気で悩んでいます。
By SHさん
回答
SHさん、ご質問ありがとうございます。
うーん、贅沢な悩みですね。うらやましい。返事が遅くなってしまい申し訳ない、すでに決断はされた頃かな?
それでは回答に行きますが、パイロットを自主的に引退して全く違う仕事をされる方、というのは、あまり聞いたことがありません。JALが潰れて、リストラがあった時にはそんな話も聞きましたが、自主的にという点では記憶にありません。
まあ僕が聞いたことがないだけでゼロではないんだろうけど、君が察する通り、この仕事は潰しがききません。
まあ仕事っていうのはたいてい専門的になればなるほど潰しがきかなくなる(他の職業へ鞍替えしにくい)もんだとは思いますが、パイロットの場合、専門的であることに加えて、特殊な仕事だと思います。
どういうことかと言うと、まあパイロットの専門性が操縦技術だったとして、それを例えば金融業界で活かすことは非常に難しいという、まあそんな当たり前のことです。
専門的な仕事であっても、例えば公認会計士とか、弁護士であればどんな企業でもそのスキルを使って活躍することはできそうですよね。パイロットにはそれがない。
いや、本当はパイロットのスキルにマネジメント能力や情報処理能力など、ジェネラルに使えるものはたくさんあるのだけれど、それはあまり世間には認知されていないし、フライトのためのマネジメント能力が例えば金融業界で本当に使えるのかってのもまあ疑わしいですね。
もちろん、パイロットの専門性に近いところであれば鞍替えも不可能ではないと思います。飛行機設計メーカーなどがそうですね。
ただ、それは君はイメージしているキャリアとは違うのだと思いますが。
パイロットからバリバリのビジネスマンっていうのは、僕のイメージでは元サッカー選手の中田英寿レベルの才能だと思います。
君の言う通り、要は自分がどちらを選ぶかだと思います。
また、「隣りの芝は青い」とはよく言ったもんで、やはり選んだ後も回りの人が良く見えてしまうものです。
それでも僕はパイロットになって良かったと思っているし、君にもおすすめしたい。
以上、ハゲるほど悩んで、良い結論を出して下さい。