眼内コンタクトレンズについて質問です。
はじめまして。
最近、パイロットになるのに、レーシックなどの矯正手術を受けていたとしても、
航空身体検査は条件によっては合格すると聞きました。
そこで、眼科に検査に行ったところ、近視がひどく、また角膜が薄いため、レーシックでは、望む視力回復は難しいと言われ、最近の新しい術式として、眼内コンタクトレンズ(ICL)なら、裸眼で片目0,8、両目なら1,2の回復が可能だと診断されました。
それを航空身体検査医に相談したところ、
そんな術式は聞いたことないので、審査で通るか分からないと言われました。
管理人様は周りに矯正手術を受けて、パイロット業務を続けている方はおりますでしょうか?
それともパイロットが矯正手術を受けると、問答無用で地上勤務になるのでしょうか?
ご存知でしたら、回答ください。
よろしくお願いします。
By 中年パイロット志望者さん
回答
中年パイロット志望者さん、ご質問ありがとうございます。
あれよこれよという間に一月も中旬に入ってしまいました。今年も初詣を済ませてきましたが、僕は京都にある上賀茂神社というところにいつもお参りに行っています。
不便なところにあるのですが航空神社とも言われていて、ここのお守りをつけている航空関係者はたくさんいます。
パイロットの世界は実力主義だと僕も思っていますが、審査の時の天候など、運に影響される部分が大きいので、最後は神頼みです。
さて、回答です。
眼内コンタクトレンズですか。僕も初めて聞きました。
最近眼の手術について航空身体検査の基準が緩和されましたが、最近であるからこそ僕の周りには強制手術を受けた人はいません。
今後そういう人が入ってくるのでしょうが、今のところはレーシックを含め聞いたことがありません。ご期待に添えずに申し訳なく思います。
そもそも、パイロットの健康状態については航空身体検査という資格によって管理されますが、これには詳しく基準が定められています。
https://www.aeromedical.or.jp/manual/manual_9.htm
上のように眼についても基準が定められていますが、屈折強制手術の既往歴のある者は、一定の条件下において、大臣判定となることが記されていますが、そもそも眼内コンタクトレンズがこれに該当するのかが分かりません。というより、新しい技術であれば「まだ決まっていない」という可能性も高いのかなと思います。
航空機の安全性に関することであるので、十分なデータが得られてから、適合するかを決めるので、歩みが遅くなるのが現状なのかなと思います。
インターネットで調べてみたところ、医師がブログにて言及されていました。
https://ameblo.jp/ame-kagoshima/entry-12413164057.html
このブログによると、国土交通省に問い合わせた結果、審査会対象であると回答を得たようです。
国の指定した医師による会議で決められるということですが、僕には結果がどうかは想像できません。
(コメントを頂き追記しますが、現状では不適合のようです)
また関連した質問ですが、パイロットが強制手術を受けると問答無用で地上勤務になるのかということですが、順を追って整理すると、すでに乗務しているパイロットは上の航空身体検査証明というものを取得しています。これは資格の一種です。
その航空身体検査適合状態から勝手に強制手術を受ける人はいません。
順としては、視機能などが航空身体検査に適合しなくなり、航空身体検査証明が失効します。この時点では乗務はできません。
そこで会社の産業医などと相談して復帰する道を探す選択肢の一部として、強制手術を受けるということもあるのでしょう。
またその場合も手術を受けて視力が回復してすぐに航空身体検査を取得できるわけではなく、半年なり一年なり一定の経過を経て、経過が良好であることを見て大臣申請をうけるという流れになるのだと思います。
またこのプロセスを個人でクリアするのは実際、かなりハードルが高いのではないかなと思います。
僕に言えるのはそんなところです。
力になれなくて申し訳ないですが、色んな眼科医、特に航空身体検査について詳しい方の意見を聞いてみてください。
ディスカッション
コメント一覧
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紹介されたブログの先生は、眼科医ではなく、耳鼻科医ですよ。でも、眼科のことをよく勉強されておられるようで、ブログを見ると眼科医と勘違いするのも解ります。
このブログでは後日談があり
https://ameblo.jp/ame-kagoshima/entry-12544727839.html
を見ると
ICLは最近始まった治療ですので、今後マニュアルが改正される可能性はありますが、現状は例外的適合の対象ではなく、全て不適合のようです。
私は航空身体検査医ではありませんが、パイロットは長期に仕事を継続できるということを前提に育成されますので、不適合で大臣判定というのは、すでにパイロットとして働いている方の救済策であって、受験時にすでに不適合で大臣判定となる場合はパイロットとして新たに航空会社に就職するのは難しいのではと思います。
パイロットが矯正手術を受けた後の流れについては管理人さんの見解で正しいと思います。
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>息子をパイロットにしたい眼科医さん
密かにコメント期待していました。ありがとうございます。また訂正もありがとうございました。
なるほど大臣判定は救済策という認識はしっくりくるものがあります。
おそらく問題があった時に許可した側の責任は?という話にもなるので、なかなかこの業界では新しい技術の浸透は時間がかかるのだと思います。