セントエルモの火
聞いたことがあるかな?
セントエルモの火
これはもともと船乗りの言葉で、嵐の中で船のマスト等尖ったところが青白く、紫がかって発光する現象のことを言う。
実はこのセントエルモの火は飛行機でも見られるもんなんだ。
コックピットから見るととても幻想的だ。眼前のノーズ部分から、後ろを見ると翼までぼうっと光って見える。
客室からでも見ることができるので雲の中を飛んでいる時、ふとした時に窓の外を気にしてみるといい。
用語の説明をしておくと、"St. Elmo’s fire"で、日本語訳をすると『聖人エルモの火』。
セントじゃなくて『セイント』っていうと馴染みがあるんじゃないかな?
僕らの世代だとセイントセイヤっていう漫画が流行ったな。
エルモは船乗りのための守護聖人だそうだ。
なんか宗教的な名前が付いてるんだけど、もちろんこれは科学的に解明されている。
これはコロナ空電と呼ばれる現象で、飛行機が帯電した雲の中を飛行する時、その水滴や埃が飛行機の表面と衝突して、飛行機自体が帯電していく。
そしてその溜まった電荷を機外に放出する際に、光ってみえるというわけだ。
特に影響があったという話は聞かないんだけど、パイロットにとっては本来好ましくない現象で、無線機器に干渉する可能性があるらしい。
他にも雪雲の中を飛んでいる時とか、グレアーシールドに当たる雪花が綺麗だったり、ミスティな羽田空港に進入する時の景色とか、パイロットにしか見れない圧巻の景色がある。
楽しみにしててほしい。