航空大学校についての考えを聞かせて下さい。
いつもブログ拝見しております。
航空大学校の受験を考えている大学4年生です。
早速ですが、管理者様は航空大学校を過去に受験したことがある様なので2つ質問させて頂きます。
1.航空大学校受験に際して、何か具体的なアドバイスがあればお願いします。
2.航空大学校の日本における今後の在り方、位相をどのようにお考えでしょうか。
実際のパイロットの方に意見を伺いたいです。
お忙しいとは思いますが、どうぞよろしくお願い致します。
By KJさん
回答
KJさん、ご質問ありがとうございます。
早速回答に入りましょう。
1の航空大学校受験に関して、航大受験で落ちてしまった僕からのアドバイスと言えば、『気楽に行け』ということくらいですね。
僕自身航空大学受験は身体検査で不合格となりましたが、航大の身体検査は非常に厳しい。
それに比べて1次試験と3次試験は甘い気がします。
1次試験は自社養成試験と違って純粋に得点勝負である(と思います)し、3次試験の倍率は高くない。
つまり、(ちゃんと勉強して1次で点が取れるならばですが)身体検査が唯一の関門であると感じています。あくまでも僕の思い込みですが。
だから気負って行ってもしょうがない。
試験がうまく行ったとか、そういうレベルのものではないのだから、飯でも食いに行くくらいのつもりでいいでしょう。
首都圏以外の人にとっては東京へ遊びにいけるいい機会ですからね。
さて次はもっと固い話にもなりますね、2の航空大学校の日本における今後の在り方について。
誤解を恐れずに言いますが、僕は航空大学校の存在意義はこれからの日本において薄れて行く。そう遠くない未来になくなるんじゃないかと思っています。
これは僕が航大を嫌っているというわけではありません。むしろ、残念に思っています。
航大生は優秀だし、伝統もありエアラインに入ってからも縦の繋がりが強い。
またいろんな背景を持っている人がいて、話していて面白い人が多いと思います。
しかし、何故航空大学校なるものが必要だったのかを考えると、その必要性には疑問を感じざるを得ません。
僕の認識では、パイロットのような超特殊技能でかつ教育するのに金のかかる人材を、日本としてしっかり育てていくために航空大学校があったのだと思います。
そんな名目のためだからこそ、独立行政法人という形態をとって訓練費の一部を税金で賄えるものでした。
しかし現在の日本のようにパイロットライセンスを取れる大学がたくさんできてきて、その実績が見え始めたからには、上にあげたような理由で税金を突っ込み続けるのは合理的でなくなる。
大学生達は数千万円という金額を自分で払って訓練をするわけですからね。
現に、国は航空会社に航空大学校への寄付金を要求していて、渋々払っているのが現状です。
僕個人の意見としては、経済的な問題でパイロット大学へ行けない人にもパイロットになりチャンスを与えるという意味で航空大学校には存在価値のあるものだと思いますが、どこも不景気のこの世の中では、どうなのかなぁとも思います。
ネガティブなことを言ってしまいましたが、システムへの批判です。
個人として航空大学校に入学してパイロットになれることは、超幸運なことです。
僕も(まだいませんが)息子ができたら航空大学校への受験を勧めると思います。
だから難しいことは考えず、今はただ夢に向かって邁進して下さい。応援しています。