飛行機の進行方向
みんながよく誤解していることをここで正しておこう。飛行機ってどの方向に向かって進んでるかわかるかな?
よくある間違いは、『飛行機は、機首の方向に進んでいる』という勘違いだ。
みんながよく目にするのは離陸する時だろう。滑走を始めて、滑走路の真ん中くらいで機首を大きく引き起こしているのがわかるよな?それで、そのまま飛行機の頭が上がった方向に進んでいるように外から見ると見えるんだが、実は違う。
まず注目してほしいのが、赤い線だ。これがさっき言った機首の方向。機軸方向だ。
次に見てほしいのが、その下の青い線。進行方向って書いてるけど、実は飛行機はこの方向に飛んでいく。
わかるかな?例えば離陸時なんかは、飛行機は頭を大きくあげているけど、実際に飛んでいる『パス』(飛行機の通り道)はもっと浅い角度で飛んでいるんだ。
そんなことどうでもいいじゃないかって思うかもしれないけど、工学的にはこれが非常に重要だ。
さっきの機軸方向と、飛行機の進行方向とのなす角を迎え角(α)という。
この迎え角ってのが飛行機を語る上で重要なパラメーターで、この先よく出てくるからしっかり覚えておいてほしい。今日はそれだけ。この迎え角を確実に覚えてくれ。