飛行機に働く4つの力
ここでは航空力学の基本、飛行機に働く4つの力について説明しよう。
まずは上の図を見てくれ。懐かしい図だろ、この図は基本なんだ、一瞬で書けるようにしてほしい。
まずは各力の説明をしておこう。
L: Lift 揚力…飛行機を持ち上げる力。翼によって発生する
D: Drag 抗力…飛行機全体が、空気にぶつかって受ける、進行方向と逆向きの力
T: Thrust 推力…エンジンの働きによって得られる、飛行機を前へ進めようとする力
W: Weight 重量…地球が飛行機をひっぱる力
別の記事:飛行機はなぜ飛ぶかで説明した絵に、推力と抗力を足したものだ。つまりは、前回は垂直方向しか考慮していなかったものを、水平方向に拡張したということだ。
実は飛行機を運航する各フェーズは、基本的にはこれらの力だけで説明できる。
例えば離陸を考えてみよう。
テイクオフ時にパイロットはテイクオフパワーまで推力を上げる。つまり、推力Tが大きくなる。
そして推力が抗力より大きくなるとどうなる?
ニュートンの力学の基本だな、飛行機が加速するんだ。
そして加速するということは、速度Vが大きくなることを表すよな?
で、揚力Lって何だったのか思い出してほしい。
L = 1/2 × ρ × V^2 × S × CL
だったよな。上のVが大きくなるんだ。すると、Lが大きくなる。
つまり、飛行機を持ち上げる力:揚力が大きくなって、それが重力Wより大きくなると、飛行機が浮き上がる。
正確にはパイロットはコントロールコラムによりインプットを与えているのだが、それはまた次で述べよう。
また、今はTAKE OFFのみ説明したが、もちろん巡航中、着陸に関してもこの4つの力をもちいて説明できる。
ぜひとも自分で考えてみてくれ。