マンネリ化はしませんか?

いつも楽しく読ませていただいています。
今日は仕事のマンネリ化について質問させていただきます。
お時間ありましたら、よろしくお願いします。
早速質問なのですが、パイロットは
操縦する事自体に飽きたりはしないのでしょうか。
特に国内線は短時間のフライトなため、高度や方位の調整回数(判断回数)も少ないと思いますし、ルーティンになってしまわないのか疑問です。
少しネガティブな質問ですが、是非よろしくお願いします。
By カニカーニさん
回答
カニカーニさん、ご質問ありがとうございます。
いい質問ですね、「コックピットでは暇じゃないの?」って聞かれることは多々ありますが、まあ暇なときもあります。
人それぞれだと思いますが、僕の感覚だと2時間を超えると長いなーって思います。
天気がいい日になどはたまにくるATC以外はやることがないので、本当に暇です。
しかし、マンネリ化はしません。
事実、上のように暇な日もあるのですが、一方でとても忙しい日もあります。
例えば、フライト前に会社にショーアップして、天気図を確認して、雲ひとつない好天で風の変化も少なく、いやー今日は楽勝だなぁー、なんて思っていて、いざ出発して巡航高度についてみると、なぜが揺れている。しかも、天気図上は揺れる要素がないのに…ってことがたまにあります。
そんな中でも客室では乗務員がドリンクサービスを行っているので、なんとか揺れない高度を探さなければなりません。
しかし、揺れている原因がわからないところで揺れない高度を探すのは非常に難しいことです。
他の飛行機のATCを聞いたり、天気図を見返してみて「確証はないけど、この高度をもらってみるか」と高度を変えてみて、揺れが収まってホッとしたのもつかの間、またガタガタ揺れてきた。なんてこともあります。
また最近は主要空港はLCCや海外の航空機で非常に混んできているので、空港混雑のために上空待機の指示を受けるってことも珍しくはありません。
昔はそんなことは稀だったそうですが、そんな時に余分の燃料を持っていないと大変なことになるので、今はそんなことも考慮して燃料をセーブしたり、速度を調整したりと気を使います。
ATCだけを聞いて混雑や、自分の進入の順番を予想していくのはなかなか難しい作業です。
そういったことで、天気がいい、通常のフライトであっても、毎回同じというわけにはいきません。
あとは、やっぱり飛行機の操縦は楽しいですよ。風の変化、気流の変化、他のトラフィックによるATCなんかを予想して自分の降下のパスや速度を決めて、そうなるようにマニュアルで飛行機を操縦して、着陸までいく。これがうまくいった時はとても気持ちいいものです。
以上、参考になればと思います。