パイロットの自慢をしてください!
こんにちは。いつも拝見させてもらってます。
私は高校生でパイロットを目指しております。
ただ、毎日、勉強でとても忙しいです。
そこで、少しでもモチベーションあげるために、パイロットの自慢話を沢山して欲しいです。
例えば、年収が良い、モテる等
質問でなくて悪いのですが、ぜひ回答頂きたいです!
By いせさん
回答
いせさん、ご質問ありがとうございます。
高校生、いい時期ですね。たくさん勉強して、たくさん遊んでください。
さて、パイロットの自慢話ですね。
君も知っているように、だいたいはもうネットとかに出ている情報ですが、実情はどうかということも含めて話していきましょう。
給料は他とくらべていいです。しかし、収める税金も増えます。手取りは他よりもちょっといいくらいです。社会のためになっていますね。
会社にもよりますが、首都圏に住まないといけないので家賃が高いし、駐車場代もびっくりするほど高いです。
僕は学生時代に大阪に住んでいたことがありますが、その頃の家賃と今のマンションの駐車場代が一緒です。
子供の教育費も高いですね。
それらを差し引いて現在の僕の暮らしぶりはというと、、他の業界に行った学生時代の友人達と変わりません。
僕は最近子供ができて、お小遣い制になってしまったんですが、子供のいない友人に比べてお小遣いが少ないです。なんたることか。
エアラインの福利厚生を使うことができるので旅行に行ける回数は一般よりも多いですね。
次に女性にモテるかどうか。
これは人にもよりますが、モテる度は上がると思います。
しかし20代のうちはちやほやされて嬉しいですけど、結婚もして子供もいる身にもなると、そんなことは関係なくなってしまいます。
昔のパイロットは若い頃女性関係派手だったって話も聞くけど、今はそうでもないんじゃないかなと思います。
こそこそ遊んでいる人はいるだろうけど、結構リスキーかと。
実は僕もパイロットを志した時に、当時好きだった女の子の心を射止めたい、的な下心がありましたが、その子は僕が訓練中に他の人と結婚してしまいました。
なんか聞いていて良いこと全然ないじゃんってところまで落としておいてですが、ここからが本当の自慢です。
僕が海外で実機訓練をしているときにふと感動したことがあります。
言葉にすると難しいのですが、冬の寒い朝にフライトジャンパーを着て、空港のハンガーで訓練で使う機体の外部点検をしている時、朝早くてめちゃくちゃ眠たい上に凍えるほど寒くて、オイルや燃料の匂いの中、機体の下に潜りこんで点検をしたり、燃料の色なんかをチェックしている時、ふと『ああ、これがこれから自分が生きていく世界なんだな』と思ったことがあります。
それまで夢にまで見てきた世界にいるわけですからね。
仕事は非日常そのもの、夢の続きがずっと続きます。
飛行機を前にして、フライトはやっぱり命懸けであることもあるし、緊張感を持ってやるべき準備や点検をして、パイロットの仕事は天候との戦いでもあるから、天気をしっかり解析して望む。
深夜のフライトから朝日が水平線から登ってきて、文字通り世界が明るくなっているのを眺めることができるし、夜はとばりが空を覆っていく様子も条件がよければ見ることができます。
流れ星は当たり前のように見えます。
台風の上を飛ぶ時は凄まじく巨大な雲と、台風の目がぽっかりと空いているのも分かります。
目的地の近くに台風があって、入らないといけない場合は少しでも勢力の弱そうなところを狙って、ドキドキしながらその雲に入って行きます。
その時の緊張感とか、想像できるかな?
それがパイロットにとっての日常です。
当たり前っちゃ当たり前なんですが、他の人が普通知ることがない世界、過去の自分が夢見た世界でずっと生きていくことになります。
まあ辛いこともたくさんあるけど。
でも今でも、寒い朝にエンジンオイルの匂いを嗅ぐと、訓練中にふと思ったことを思い出します。
『これが自分の生きていく世界なんだ』
以上、分かりにくいかもしれません。
また質問してください。