事故の原因や対策の共有について質問です。

パイロットとして働くまでに過去の事故やトラブルについてはたくさん勉強されると思うのですが、最近起きた事故についてはどのように教訓を生かしていくのか気になりました。
乗客乗員が亡くなってしまう大きな事故から、ヒヤッとするようなトラブルまで、世界各国であると思うのですが、その原因や対策はどのように共有されるのでしょうか?
原因究明ができたら、ささいなことでも国内外関わらず他社にもオープンにしましょう、と決まりごとがあるのですか?
また、その開かれた情報を共有するために社内では説明会が開かれたり、文書で配られたりするのでしょうか?
ユナイテッド航空232便の不時着事故時に便乗してい教官のデニスさんは日本空港123便の墜落事故を研究していた(シミュレータで訓練していた?)そうですが、そういった時間は勤務時間に取れるのでしょうか?また、シュミレーターは年に数回チェックというテストで乗るそうですが、個人的に「こういう時にこうしたら実際どうなるのか知りたいから」という理由で動かせるものですか?
質問が多くなってしまいましたが、よろしくお願いいたします。
By ぴあのさん
回答
ぴあのさん、ご質問ありがとうございます。
いい質問ですね。僕も昔そんなことを疑問に思ったことがあります。
まず、日本の航空会社全体で、ヒヤリハット(その名の通り、インシデントにはならなかったが冷やっとしたこと)や乗員サイドではキャプテンレポートなど、航空局に報告する制度があります。
これは全ての航空会社から参照可能です。
また国主幹のものではないですが、海外のものを含めるとこんなサイトがあって、僕は参照しています。(最近サボり気味ですが)
http://avherald.com/
こちらは量が膨大なため、自分の乗る飛行機がどんな不具合を起こしているのかを知るのにいいと思います。
航空事故に対しては事故報告書ですね。これも誰でも見ることができます。
社内でこれらの不具合を共有する場としては、航空局からの要請でこれらを共有するミーティングを定期的に行いなさいという決まりがあって、どこの航空会社でもミーティングを行っていると思います。
また、社内で不安全なことがあった場合にはそれをまとめた文書も出ます。
また定期審査においても過去の不具合事象はよく聞かれることなので、チェック時にはよく研究していく必要があります。
最後にシミュレータによる特定の現象を模擬した練習ですが、これはあまりできないと思います。
シュミレーターを個人的に使うことはできないし、訓練等では行う科目は決められています。
教官と話し合ってこんなのをやってみたいというのは有りますが、何度も納得の行くまで…というのは難しいと思います。
そんなとこでしょうか。オープンになっているものもたくさんあるので、調べてみてください。