コロナ禍で大学を再受験する選択について

はじめまして。いつも楽しく拝見させていただいております。
現在エアラインのパイロットを目指している大学2年生です。
エアラインのパイロットになるには様々な方法がありますが、メジャーなものは自社養成と航空大学への進学だと思います。しかし、それらの倍率は非常に高く狭き門であり、私が尊敬し優秀だなと思う先輩方も挑戦され落選していく姿を見てきました。
そのような姿を見ていく中で私も自信を無くし、比較的倍率の低い私立大学の操縦科の受験を考えるようになりました。東海大学は今年の受け入れを中止してしまったので、熊本の崇城大学の操縦科を受験しようと思います。
ですがコロナの影響で航空業界が大打撃を受け、パイロットが余る状況となり、IATAは2024年に需要が回復すると予測を立てていますがそれも定かではありません。仮に需要が戻りパイロットが必要となった場合も、解雇になったパイロットなどが優先的に採用されることが考えられます。また、崇城大学はフェイルのシステムが無いため企業からも評価されづらいといったことも耳にします。
なれるのであればいち早くパイロットになりたいのですが、様々なことが絡んできて非常に迷っています。現在の大学を辞め、崇城大学に行くという選択は賢明なものなのでしょうか?よろしくお願いいたします。
By くまもんの商標利用は原則無料らしいさん
回答
くまもんの商標利用は原則無料らしいさん、ご質問ありがとうございます。
なかなかユニークなネーミングですね、しかし知っていました。
ライセンスフリーにすることでより多くの人に使ってもらい、さらにくまモンを世に広める狙いがあるのかな?
今の時代にあった面白い戦略だと思います。
さて回答ですが、難しい選択ですね。
現在の航空業界ですが、先を予測するのが非常に難しいと思います。
エアアジアジャパンが事業継続不可能となり、ジェットスタージャパンの大幅な路線削減のニュースもありましたね。
そしてこれから大きく影響するであろうことが、ANAとJALの国際線をどうするのかということだと思います。
GOTOの効果か、国内線は現状は旅客数が回復してきているように思えますが、現在運休している国際線が、今後コロナ前の水準にまで戻るのか、ということがポイントだと思います。
今度時間がある時にじっくり調べてみたいと思うのだけれど、国際線旅客数全体に対するビジネス利用と旅行や帰省による利用の割合はどれくらいなのか。
コロナが収束すれば、旅行や帰省は回復してくると思います。また中国を始めとする新興国の利用は増えると思います。
しかし、大手航空会社の大きな収入源となっていた、ヨーロッパや北米路線のビジネス旅客はどこまで回復するのか、または増えるのか。ここでいろんなシナリオが考えられます。
コロナ禍でテレワークやビデオ会議が随分増えたと思いますが(航空会社ですらビデオ会議が非常に増えました)、これが新たなスタンダードになって、全体的な旅客数が減れば、それに対応して運航便の数が減ると思います。すると現在の規模よりも縮小して各航空会社は運行することになるので、会社のサイズ自体が小さくなるのかもしれません。一番悲観的なのが、この縮小した事業展開がコロナ後においてニュースタンダードになってしまうことだと思います。
こうなると各航空会社が保有する飛行機の数もパイロットの数も少なくなるので、あぶれてしまったパイロットは職をしばらく失ってしまうだろうし、新たにパイロットになりたい人にとっても、門が狭くなってしまうと思います。
でもどうなんだろう。このケースはもちろん可能性としてはあり得ると思いますが、正確に予測するのは難しいんじゃないかと思います。
グローバル化に伴うビジネス旅客の増加の影響と、テレワークによる減少分。
さらに、先にあげたビジネス以外の旅客数の増加。一般的に旅行ではビジネスよりもエコノミークラスを使う人が多いだろうし、するとある路線に対して、ビジネス席とエコノミー席の配分が変わってくるかもしれません。収益性が高いビジネス席の売り上げが落ちると、大手航空会社も薄利多売のビジネスモデル化を進める必要が出てくるかもしれない。
すでに大手航空会社がLCCを傘下に入れて行なっていることではありますが、今後これがどうなっていくのか、予測するのは非常に難しいなと思います。
そんな中でリスクをとって現在の大学を辞めて私大の操縦学科にいくかどうか、という君の選択はさらに難しいものだと思います。
君がこれから大学を受験しなおして、ということであれば航空会社に入社するのは5年後でしょうか。5年後の業界の様子をイメージしてみて、今大学を辞めて再受験が賢明かどうかというのは、わからんなぁというのが僕の正直な感想です。
もう少しシンプルに考えてみると、業界としてのコロナ前における5年後の想定に対して、コロナによる影響でパイロットの需要が減った可能性は高いのかなと思います。
ただそこで君がどういう選択をするかはまた別の話で、それは君のパイロットに対する志望度、経済状況、年齢などにもよるのかなと思います。不確実な中、「それでも絶対パイロットになりたいから再受験します」ってのもありだと思うし、「ちょっと様子を見ます」っていうのもありだと思います。
的確なアドバイスが出来なくて申し訳ないですが、僕に言えるのはそんなとこです。
もう少しじっくりと考えてみてください。
追記:非常に参考になるコメントを頂いたので、コメント欄まで読んでください。