パイロットのスケジュール

今日はパイロットのスケジュールの話をしよう。
なんとなく仕事や1日の流れとかは知っていると思うんだけど、具体的にどういう毎日を過ごしているのかイメージするのって難しいと思う。

実際には会社や担当している機材によっても違うし、役職でも大きく変わっちゃうんだけど、一般的なパイロットのスケジュールを紹介する。

まずはスケジュールを見てもらおう。これは架空の航空会社を想定して僕が適当に作ったスケジュールだ。
B737で国内線をメインに担当するパイロットのスケジュールはこんな感じになると思う。

それでB777などで長距離国際線を飛ぶ場合はこうなる。

まあパッと見たところであんまりイメージつかないのかもしれないんだけど、短距離を1日に何本も飛ぶのを3日か4日やって休み2日か、長距離を行き帰り1本ずつ飛んで休み2日。ざっくり言うとそんなイメージになると思う。

僕の場合はB737に乗務しているのでこの国内線のパイロットのスケジュールに近いもので毎日過ごしているんだけど、他の一般的な企業で働いている人に比べて休みは多いし、実働時間も短いと思う。

でもこのスケジュールだと○○泊ってのが6日あるけど、実際には6-12日くらいだと思う。
ここは家に帰れないので、仕事が少ない分プライベートが充実するかと言うと、そんなこともない。
まあこの辺は好みの問題もでかいんだが。

また見て分かるように、ステイ先で旅行を楽しめるってほど時間もないんだよな。
例えば1日を見てみると20時に長崎に入って、次の日は14時に出ていく。これだと2日の午前中にちょろっと外出できるくらいになる。

でもたまに6日の石垣泊みたいに、13時に石垣島に入って翌日は14時に出てって羽田に帰る1本だけ。なんてラッキーなパターンがある。こういう時には石垣島でマリンスポーツをしたり、好きな人はさらに船で離島に行くってこともできる。

国際線を見てみよう。僕はこういうスケジュールで動いたことがないから、友人に聞いた話や想像でしかないんだけど、成田-サンフランシスコみたいな長距離を飛んだ後は現地で1日半から2日くらい時間があったりするので、その間比較的自由に時間が使える。
でも実際は時差があって体はきついし、海外での小旅行になるから国内でサクッと旅行をするって感じでは行かないのかなと思う。

他にぜひ知っていて欲しいのは、朝6時から仕事だと、通勤に1時間、朝の準備に1時間として、朝4時起きとかになる。
でも他のスケジュールを見ても分かるように、帰ってくるのが23時とかだと、就寝は深夜2時とかになってしまう。

それが割と短期間で交互にやってくるので、これがまあキツい。
特に朝4時起きとかだと、8時間寝たい人は夜8時にベッドに入らないといけない。
これがそんな簡単に寝れないもんだから、やっぱキツいんだよ。

またパイロットは月のフライトタイムでその月の忙しさをイメージするんだけど、この例として作ったスケジュールだと75時間くらいなのかな?
日本では月に100時間がリミットとして決められていて、60-70時間でまあ普通。80時間を超えてくると『今月はキツいなー』って感じになってくると思う。

あくまで一例で、会社によって、人によって全然違うスケジュールになるんだけど、この例を眺めてみて、自分の生活をイメージしてみてほしい。