これからのパイロットの生存戦略
今日は長文になるので時間がある時に読んでほしい。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
パイロットの生存戦略について考える場合、現在の航空産業において発生している変化を踏まえ、以下の点を重視する必要があると考えます。
1.テクノロジーの変化への適応:現在、自動化技術が進化しており、パイロットの役割も変化してきています。例えば、自動操縦システムやドローンなど、パイロットが直接操縦する必要のない航空機も増えてきています。したがって、パイロットは、これらのテクノロジーに精通し、新しい機器やシステムに適応する能力を持つことが重要です。
2.デジタルスキルの習得:現在、航空業界では、デジタル技術がますます重要な役割を果たしています。パイロットは、航空会社や航空機メーカーのデジタルシステムを理解し、操作するスキルを習得する必要があります。
3.人間工学や心理学の知識:パイロットは、疲労、ストレス、プレッシャーなどの心理的な要因に対処することが求められます。人間工学や心理学の知識を持ち、自己管理能力を高めることが必要です。
4.グローバル化への適応:航空産業はグローバルな産業であり、パイロットは国際的なルートで運航される航空機を担当することがあります。多言語能力の向上はもちろん、異文化コミュニケーションのスキルや、地域の法律や規制についての知識も必要です。
5.継続的な学習と訓練:航空業界は常に変化しています。パイロットは、最新の技術、法律、規制、手順などについて常に学習し、継続的な訓練を受けることが求められます。
6.経営・経済知識の習得:航空業界は、競争が激化しているため、パイロットは経営・経済知識も必要です。航空会社が持続可能なビジネスを維持するためには、効率的な運航や経営戦略が求められます。そのため、パイロットは航空会社のビジネスモデル、財務状況、マーケティング戦略などについても理解する必要があります。
以上のような点を考慮すると、これからのパイロットの生存戦略は以下のようにまとめることができます。
1.最新のテクノロジーに精通し、適応する能力を持つこと。
2.デジタルスキルを習得し、航空会社や航空機メーカーのデジタルシステムを理解し、操作できる能力を持つこと。
3.人間工学や心理学の知識を持ち、自己管理能力を高めること。
4.グローバルな環境での運航に対応できる能力を持つこと。
5.継続的な学習と訓練を行い、最新の技術や手順に常に精通していること。
6.経営・経済知識を習得し、航空業界のビジネスモデルや財務状況、マーケティング戦略などについても理解すること。
これらの能力を持つことで、将来的にも需要があるパイロットとして活躍することができるでしょう。また、航空業界が今後ますます自動化が進む中で、パイロットとしての役割が変わっていく可能性があるため、常に変化に対応できる柔軟性も求められます。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
実は上の文章は今話題のchatGPTに書いてもらったものだ。『これからのエアラインパイロットの生存戦略について考えて』と聞いてみた結果だ。
めちゃくちゃすごくないかな?実は以下の僕の考えを先に書いた後に、思いついてchatGPTに聞いてみたんだけど、僕の言っていることをほぼ網羅している。(決して僕がパクったわけではない)
最近AIの進化が甚だしい。上の文章もそうだし、chatGPTでTwitterもどきのWebsiteのコード書くことに成功した人もいるらしい。
また気づいている人もいると思うけど、このブログのTOP画像を変えてみた。
これもAIによって生成したものだ。
調子に乗って僕のキャラクターもAIに作ってもらった。
どうだろう?ちょっとイケメンすぎるんだけど、まあこれが僕だと思ってくれて構わない。
さてここからが本題なんだけど、これらAIの出現によって淘汰される仕事や労働者が出てくるかもしれない。どんな仕事が淘汰されるだろう?
昔テクノロジーの進化によって淘汰されるのは、いわゆる『ブルーカラー』、現場仕事の肉体労働者だと言われていた。Amazonの倉庫での出荷作業や、ドローンによる配達とか、工場の自動化とか、ここ数年の間にボチボチと進んできた印象をみんな持っていると思う。
しかし今後AIが進化してからの流れはそんなもんじゃなく、『ホワイトカラー』と言われる経営の意思決定をしている人や、頭脳労働者の仕事までも既にAIに置き換えられそうになっている。
ここを現在地にして、『これからのパイロットの生存戦略』について考えてみたいと思う。
『将来パイロットという仕事がなくなるからその前に…』という話ではなく、『これから変化していく社会でいかに食いっぱぐれないように』するかという視点だ。僕の中でも結論が出ているわけではなく、いつものように書きながら考えていこうと思う。
未来のことは誰にも分からないし、遠い未来を予想して対策するっていうのはあんまり意味がないことだと思うんだけど、段階的にやってくる世界の変化に対して、その時その時に応じた戦略的な立ち回り方があるような気がする。
はじめに、今このブログを読んでくれている人でchatGPTや画像生成AIを触ったことがある人はどれくらいいるだろう?
遊びでもいいので、こういう最先端のテクノロジーには触れておいた方がいい。タダで使えるんだし。
それで、こういうAIを使ったことがある人ならばわかると思うんだけど、実はchatGPTも画像生成AIも使い勝手がめちゃくちゃ悪いんだよね。
上の僕の肖像画だって『かっこいいパイロットの絵を出して』みたく簡単な指示で出てくることはない。
自分の思う絵をAIに描かせるためのコマンドが必要になる。そして変なのがたくさん出てきて、色々コマンドを試行錯誤して、さらにそれを『これは使える。これはゴミ』と選別してブラッシュアップする作業が必要になる。
またchatGPTがgoogle検索に置き換わるかもしれないという話もあるけど、現状はそんなことはない。
例えば『今パイロットを募集中の航空会社は?』と聞いても自分でweb pageを調べるのがいいよと返されたりするし、例え『ANAとJALだけです。』とchatGPTに言われたところで他の会社が採用していないか調べる = 裏をとるという作業が必要になる。じゃないと大きな機会損失を被っちゃうからね。
ちなみに、上の問いをchatGPTに聞いてみるとこう答えてくれた。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
現在、日本の航空会社の中でパイロットを募集中の航空会社は以下の通りです。
全日本空輸(ANA)
日本航空(JAL)
スターフライヤー(SFJ)
Peach Aviation(ピーチ・アビエーション)
Jetstar Japan(ジェットスター・ジャパン)
これらの航空会社は、定期的にパイロットを募集しており、応募資格や募集要項については各社のウェブサイトで確認することができます。ただし、航空業界は常に変化しているため、募集状況は常に変わる可能性があります。興味のある方は、各社のウェブサイトや求人情報サイトを定期的に確認することをおすすめします。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
どうかな?信用できる?僕がこれからパイロットを志したり、転職する立場だったら、他の情報も調べたくなるだろう。でも、検索の第一歩としてとっても使えるツールでもあると思う。
遠い将来は映画『アイアンマン』の世界のようにAI聞けばなんでも一発で正確な情報が出てくるようになるんだろうとは思う。
つまりAIは現状ツールとしては強力なんだけど、割と手間のかかるものでもあり、人間の手がまだ必要。ここからアイアンマンの世界に行くまで、あと数年から10年くらいはかかるのでないだろうか。
さて話をパイロットの話に向けてみよう。
パイロットという仕事は実は肉体労働者、『ブルーカラー』に属すると思う。エアラインではもうちょっと行儀良く、『エッセンシャルワーカー』という。客室乗務員なんかもこれに入る。
現状はこのエッセンシャルワーカーをAIで代替することはできない。
しかしその方向でテクノロジーは進んでいる。以前パイロット一人で運航できる旅客機の開発という記事があったけど<旅客機の「ワンマン運航」>、遠い未来には僕もそういう飛行機ができてパイロット1人とAIで飛行機が飛ぶようになり、最終的にはパイロットはお役御免。地上からの遠隔指示とAIで飛行機が飛ぶようになると思う。
そこには技術的問題や法律的問題や倫理的な問題、『パイロットのいない飛行機に乗りたいか?』という感情的問題もあって、そうとう先の未来の話になると思う。
それがいつなのか?というのはわからないんだけど、踏んでいく段階があるだろうし、それには冒頭のテクノロジーの進化による社会の変化も大きく絡んでくるだろう。
だから今パイロットを目指していて、『他のことなんか眼中にない!』って人もそれじゃダメで、ちゃんと世界の変化についていけないといけない。
例えば、自社養成パイロットとして採用されたい。就職に有利そうな私大の操縦学科を探したい、パイロットになった後にもよりよい条件を求めて転職活動をしたい。
尽くしてきた会社が潰れてしまって転職活動をしなければいけない。
そういった場合に、まずは『情報を取りに行く』ことが最初のステップになるんだろうけど、ここでつまづかないようにしたい。
現状でもchatGPTなどのAIはざっくりと情報を取るには有効で、使うべきだと思う。でも結局はその情報の裏をとる作業は必要だし、他の人よりも有利な条件を探したければ地道に自分でネットサーフィンに励む必要がある。
これが対話型のAIがさらに進化すれば誰もが一瞬で正確で漏れのない採用情報をキャッチできるようになる。つまり、『情報を取りにいく』という段階では他の人と差がつかないようになる。誰でも一瞬でどんな情報にでもアクセスできるんだから、有利も不利もない。
しかし一点の例外がある。
それは『オンラインに公開されない採用情報』だ。
航空業界でもちょくちょくあるんだけど、知り合い伝いにパイロットを採用するケースがある。他の業界みたいに『ヘッドハンティング』みたいなのはないんだけど、僕の耳にも『〇〇社がパイロットを今度募集するらしく、正規の採用の前に受けたい人がいたら教えてって言われてるんだけど』みたいな話がたまに入る。
それがいいのか悪いのかは置いておいて、『情報の検索』というステップで他者と差がつかない以上、こういう真のクチコミみたいな情報は今よりも貴重なものになるし、これを掴むための人脈というのは非常に大きなものになると思う。
次に海外。
僕は常々思っているんだけど、人口がすごい勢いで減っていっている日本でやりたいことをやろうとも、椅子とりゲームのようにどんどん自分が座れる椅子が減っていって、ついにはゲームから弾き出される日が来るように思える。
近視眼的にはパイロットの2030年問題もあり、ここ10年は安泰かなーとも思うんだけど、これからパイロットになる人はあと40年以上パイロットを続けないといけないわけだからね。流石に40年後ともなるとパイロットがいない世界も見えてきそうな気がするけれど、それについては今度考えてみたいと思う。誰か面白い考察があったら教えてほしい。
それで海外。
既に現状でも日本よりも海外の方がパイロットの給料がいいんだけど、その高級を取りに行くという攻めの姿勢じゃなくて、日本がだめになった時の避難先として海外に目を向けておくことは有益なんじゃないかなと思う。
また将来パイロットが必要ない飛行機が出てきてしまっても、海外にまで目を向ければ数年から10年程度は職を追われるまでの時間を稼ぐことができると思う。
それで海外に転職するためには基本は『航空英語能力証明』のレベル4以上と、日本ではなくアメリカ航空局『FAA』のATPL:機長相当の国家資格が必要になる。海外のエアラインの募集要項を見てみると例え副操縦士の採用であっても最低限この2つが必要で、他にジェットで飛行時間〇〇時間以上とか入ってくる。
日本でATPLを取得するよりもアメリカでのATPL取得は時間もかかる費用も少なく済むので、万が一の時の保険として若いうちに取得しておくのはいいと思う。
さらに海外で生活するための英会話もやっぱり必要。
僕に思いつくのはこんなとこかな。難しいよね。
情報と海外
これくらいしか具体的な戦略というか備えは思いつかなかったけど、もう一つ、『しなやかな強さ』を持つことがパイロットに限らず今後の社会を生きていく上で強みになると思う。
世界はすごい勢いで進歩していて、今までの10年よりもこれからの10年の方がずっと世界は変わっているだろう。
20年後にどんな仕事が残っているかも正直わからないし、冒頭の話、新しいテクノロジーやAI出てきたとしてもそれを調整するコーディネーターとしての人間が必要だったり、本当にパイロットがいらなくなるディストピアみたいな世界がきたとしても、食いっぱぐれないように隙間を見つけて入り込んでいく。変化に合わせてスキルを身につけたり、考え方を柔軟に変えられる人間であること。
パイロットって専門的で狭い世界にいがちなので、頭が硬くなって行きがちなんだけど、こういう『しなやかな強さ』を持つ人は変化する世界で強く生きていけると思う。