フライトプラン

2011-05-21

こんな名前の映画もあったよな。

フライトプランってちゃんと存在する。大事なものだ。
フライトプランっていうのは、航空機のナンバーとか、機長の名前、出発地や巡航高度などを記載した書類で、書類といっても今じゃ電子データで運用してる。

航空法第97条で決められているんだけど、フライトプラン(飛行計画)を前もって国土交通大臣に提出しなきゃならない。ラインの運航では普通ディスパッチャーと呼ばれる仕事をしている人が提出する。

まあ実際は大臣が見てるんじゃないけど、これは以下の2つの理由で必要になる。

1.航空交通を管理するため。
これによって管制が航空交通を一元的に管理できるようになる。
まあ、偉い人が『いつどこに飛行機が通る』か知っておけば、彼が「ちょっと今日は多いな」なんて思った日には誰かをちょっと迂回させたりできるだろ?

2.その飛行機が行方不明になった場合の捜索のため。
これは大事な話だよな?
船でもそうだけど、飛行機が遭難した場合、救助が早ければ早いほど遭難した人の生存率は上がる。

例えば、成田からグアムに飛ぶ飛行機があるとして、エンジンが止まってしまったけれど、海上に着水することに成功した。

誰もけがせずに海の上に降りられたとしても、救助がこなきゃ誰も助からない。

もちろん航空法に決まりがあって、飛行機は必ず乗客用の非常用食糧を積んでるんだけど、それでも海の上では体力も奪われていくし、嵐に合う危険もある。

こんな状況で、フライトプランがなければ、レスキュー隊はどこを捜索すればいいかわからなくなる。

みんな知っての通り、海は広いし、水面は光るから空から探すのは大変だ。

でもフライトプランがあれば、飛行機が『何時にどこを通る』のかが分かるから、捜索の効率が格段に上がるんだ。その飛行機の通った後を探せばいいんだからな。

こんなところにも、安全への予防線が貼られているんだ。