エアマンシップ

2011-05-20

何かの造語みたいな言葉だけど、君の予想通りの言葉だ。

でも、このエアマンシップってどういうものか説明しよう。
スポーツマンシップって言葉があるけど、これは『スポーツマンに相応しき精神』みたいな意味だ。

エアマンシップも同様に『パイロットに相応しき精神』ってそんな単純で、まあいい。

ほんとはフライトに関する知識とか、フライトの技術のことも含むんだけど、日本ではあんまり使われない。

でもこれは実は大事な言葉で、普通エアマンシップっていう時は、『他のパイロットや管制官に対する気遣い』や、『安全への気遣い』を指す時によく使われる。

例えば、怖い教官によく言われたもんだ。『スティープターン(急旋回)をする前は、必ず左右に飛行機がいないか確認しろよ、エアマンシップだ』とか、『スピード落とすなら管制官に教えてやれ!お前にはエアマンシップがないのか!』とか言われる。

ほかにも僕らの訓練で冗談でよく言い合ったのが、「あいつはタクシー(地上滑走のこと)が速過ぎるよな、エアマンシップに欠けてるな。」(これは実は僕のことだ)とか、「エアマンシップ的に、天気のレポートは頻繁に行った方がいい」とか言った。

まあ豆知識として知っておいてもらえればいいんだけど、こういう気遣いが大事な仕事だってことだ。