30歳ですが自社養成合格の望みはありますか?
はじめまして。いつもブログで色々なことを学ばせていただいております。
私はパイロットを志すもご縁がなく、今は社会人と航空業界とは全く違う業界で仕事をしております。
今年の夏で30歳になることもあり、パイロットへの夢は諦めていました。
ところが、今年になって何を思ったか、ふとJALの自社養成パイロットの募集要項を見たところ、既卒採用枠で30歳程度までの採用枠があることを知りました。なんとか間に合うかと急いでエントリーシートを作成して応募したのですが、結果は書類選考で落選してしまいました。
即席ESで乗り切れるほど甘くはないことを痛感しました。
しかし、ES以外にも私の年齢も選考に影響したのではないかと思います。
パイロットになれる可能性があるのなら、また来年度も自社養成制度に挑戦したいと考えています。しかし、来年度は31歳の年になります。入社時は32歳近くになっています。
私の年齢でも、まだ自社養成で採用していただける可能性はあるのでしょうか。もしお知り合いに私と同じような境遇の方がいらっしゃれば、教えていただきたく思います。
長文かつ乱文で恐縮ですが、お時間がございます時に、ご教授いただければ幸いです。
By g-kumaさん
回答
g-kumaさん、ご質問ありがとうございます。
30歳での自社養成挑戦について。
実はANAやJALが自社養成の受験資格を順新卒に拡大したのは最近のことで、従って僕の周りでは30歳近くで自社養成に合格した人はいません。
なので僕の想像になってしまいますが、考えてみます。
JALの採用情報には『30歳程度まで』とその受験資格が書いてあったと思いますが、これはそのままの意味に受け取っていいと思います。
つまり30歳前後であっても、それだけ優秀であったり魅力的な人材が欲しいということでしょう。
知っての通り、パイロットは採用して即戦力というわけにはいきません。
5年前後にもなる訓練を受けて、さらにその中でもエアラインのパイロットになれるのは9割くらいです。
自社養成では約1割の訓練生が訓練の途中でフェイルしてしまいます。
そこから定年(日本で最長の67歳としましょう。)までパイロットとしてフライトをするわけだから、新卒だと40年近く、30歳からだと32年くらいフライトをすることができます。
だから当然、若い方が会社にとっては効率がいいと言えます。
そのために、自社養成の採用は数年前までは新卒に限られていたのだと思います。
しかし最近の新卒一斉採用の是非や、より優秀な人材を確保したいとの考えから自社養成への受験資格を拡大しているという流れだと思います。
JALではパイロット出身の社長まで出てきましたからね。
つまり会社にとっては
①同じ条件ならば若い人の方が欲しい。
②でも歳が上でもより優秀な人であったり、魅力的な人がいれば欲しい。
③歳をとってそれだけの経験があり、会社に貢献してくれそうな人であれば欲しい。
ということだと思います。
特に年齢を『30歳前後』としているJALは③の部分、歳をとっただけの経験をしてきた人にも焦点を当てているのだと僕には思えます。
30歳前後と書いてあるからには合格の可能性はあると思います。採用活動にだってお金と時間がかかってしまうので、そもそもとる可能性のない人を応募要件に入れる意味がないからです。
だから30歳前後で受かるかどうかは自分次第、『それだけの経験をしてきますよ』ってことを分かってもらえて、それが航空会社にとって魅力のあるものであることが必要なんだと思います。
取るべき戦略としては、新卒や順新卒の人には持ち得ないような経験や知識をESや面接でしっかりと伝えて、でも筆記試験や英語なんかの能力でも負けないだけの点数を取ることなのかなと思います。
簡単なことではないと思います。
でも減るもんじゃないんだし、挑戦する価値はあると思います。
以上、あくまで僕の意見です。参考にしてみてください。