文系/理系の差について質問です。

管理人様
 時折、拝見させていただいております。
 私の息子がパイロットを目指しております。私自身は航空業界とは無縁で業界事情にも疎く、興味本位であれこれ調べているうちに、このHPにたどり着きました。
 ネット上で様々な情報があり、その内容は玉石混淆でしょうが、納得したり感心したりしております。その多くは、自社養成や航空大学校試験を突破するためのもので、その特殊性や難易度から当然と思います。また、訓練課程では同期と協力しながら乗り越えていくものという指摘もなるほどと思います。
 一方、情報収集を重ねるうちに、一つ疑問に思うことが出てきました。
 自社養成では文系理系を問わず応募でき、一定の学力と協調性が認められ、操縦適性を有し基準を満たす健康体の者が絞り込まれていくと理解し、文理採用比率も特にどちらかが多いという訳ではないとのことです。
 ただ、パイロットとして習得すべき知識(科目内容)は、理系科目が中心と思われます。座学(学科)において、文系出身者はバックグランドの違いから理系出身者と比べ不利というか、基礎知識が不足している分大きなハンディがあると思わざるを得ません。
 採用側もそれを承知の上それなりの対応を施し、かつ自身の努力でその差を埋めろということであろうと思いますが、その認識は正しいのでしょうか?個々に取得知識が異なる訓練生に、手取り足取りの指導もできないことは当然ですが、それでも個人差は大きいと思います。
 今はMPLになって海外で学科授業も行われる例もあるようですが、管理人様から見られて、文系理系の違いはどうなんでしょう。文系出身者は、学科で苦労するものなのでしょうか、学力不足でフェイルするのは、やはり文系出身者が多いのでしょうか。
 パイロットという職業に関心を持つ一般人にすぎませんが、お教えいただければ幸いです。
By よだよださん
回答
よだよださん、ご質問ありがとうございます。
早速回答ですが、全く、持たれているその認識で正しいと思います。
しかしながらそもそもパイロットとして必要とされる理系としての知識は高校レベルの物理や数学などであり、難しいものではありません。自社養成試験に筆記試験がありますが、そこでその素養が最低レベルを満たしているかを見ているのだと思います。
また、理系であれば有利とも一概に言えないこともあります。
学科には航空力学や気象など理系要素のあるものと、航空法や管制や飛行方式など、理系の要素が全くないものもあります。
航空法が文系に有利だとは言えないのと同じように、気象が理系に有利だとは言えません。
文系理系よりも、学生時代しっかりと勉強して、自分の頭でものを理解していく力やプロセスが身についていることが重要なのだと思います。
もう一つ、パイロットの訓練において、学科でフェイルというのは私は聞いたことがありません。
学科訓練中に別の要因でフェイルということはありますが、純粋に学力不足でフェイルというのはあまり例がないことなのだと思います。
それは、もちろん採用側もそれなりの素養のある人物をとっているということだと思いますが、私の感覚ではしっかりと勉強すれば学科はよほどのことがない限りなんとかなる、と思います。
じゃあ文系出身者は理系出身者に比べて苦労しているのかと聞かれても、私にはそうは思えません。
しっかりとした論理を追っていく力と、努力する姿勢があれば、文系理系の差は大きくはないと思います。
学科を終えてからフライトの訓練をする上においても、やはり文系と理系の差は大きくないと私は思います。
以上、なんだか脈絡を欠いてしまった気もしますが、参考になればと思います。